定時総会で、企業統治機能せずと批判
大王海運(愛媛県四国中央市)は6月10日、製紙中堅の北越コーポレーションに対し、香港の投資ファンド、オアシス・マネジメントが岸本哲夫社長や社外取締役の解任などを要求している件について、オアシスの株主提案に賛成すると発表した。
オアシスは議決権ベースで北越コーポ株を約20%、大王海運はグループ会社と合わせて約21%の北越コーポ株をそれぞれ保有している。オアシスは北越コーポが6月26日開催する予定の定時株主総会で岸本社長解任などを提案する。
オアシスは北越コーポの企業統治に問題があると主張。一方、北越コーポ側は受け入れを拒否し、平行線をたどっている。
大王海運は、やはり同社が株主提案を想定している、新たな社外取締役の選任についても北越コーポが拒否していることなどを受け、北越コーポの企業統治が機能していないなどと強く批判。オアシス提案に賛成することにした。
オアシスと大王海運で合わせて約4割の北越コーポ株式を握っており、提案が可決されるかどうかは他の株主の動向が大きく鍵を握る。
(藤原秀行)