LINE WORKS調査。4割以上がスマホで簡単に検査結果入力できることを希望
LINE WORKSは6月25日、全国のアルコールチェック義務化対象企業で勤務し、アルコールチェックに関する業務に携わっている20~59歳の男女1000人を対象に、「アルコールチェック義務化に関する意識や取り組み状況・課題」の実態・意識調査結果を公表した。
昨年12月1日、「白ナンバー」(自家用車)を一定台数以上使用する事業所に対しても、アルコール検知器を使用し、ドライバーの酒気帯びの有無を確認することが義務化された。
同調査は義務化対象企業の実態・意識を把握することを目的として昨年11月にも同じテーマで実施しており、今回発表する調査は第3弾となる。
今回行った調査では、アルコール検知器の導入状況は前回調査から7ポイント上昇し76%に到達。一方、アルコール検知器を用いたアルコールチェックを100%実施している企業は4ポイント上昇の35%まで増えた。
加えて、「管理者/ドライバーの業務負担が大きい」の回答が4割以上を占めており、前回調査よりも上昇。アルコール検知器を使用した酒気帯び有無を確認する義務化から半年が経過したものの、アルコールチェックの運用に大きな課題を抱えていることが浮き彫りとなった。
また、今回新たに追加した調査項目「アルコール検知器に求める機能」については、「スマートフォンで簡単に検査結果や運転日誌を入力できる」の回答が40%で最多を記録。LINE WORKSは移動する機会が多い業務では時間や場所にとらわれない対応が求められるため、アルコール検査機能以外にも、スマホによる業務集約やデータの一元管理ができる製品を求められていることが分かったとみている。
【調査概要】
・調査時期 :2024年5月24~27日
・調査方法 :インターネット調査
・サンプル数 :1000人(内訳:会社従業員数100人未満が410人、100人以上が590人)
・調査対象 :以下、①~④の条件を全て満たす人
(①男女20~59歳 ②2022年4月以降の改正道路交通法でアルコールチェックの義務化対象企業に勤めている人 ③管理業務担当者または当該業務担当部署に所属している人 ④勤め先で次のいずれかの業務を実施することがある人:「運転日誌の備付けと記録管理」「酒気帯びの有無の確認」「アルコール検知器の使用」)
・調査機関 :株式会社プラグ
アルコールチェックの義務化対象企業に所属されている方のうち、アルコール検知器を導入していると回答した方は前回調査から7ポイント増加し76%に上った。導入企業のうちアルコール検知器を使った検査を「100%実施している」と回答したのは35%で、4ポイント微増にとどまった。
道路交通法改正により追加された安全運転管理者の4つの業務内容について聞いたところ、具体的に問題と感じている点は、前回調査と同様に4つ全ての業務内容で「管理者/ドライバーの業務負担が大きい」ことが最多の結果となり、前回調査実施時よりも比率が上昇した。
今回の調査で新たに調査した項目「アルコール検知器に求める機能」について聞いたところ、「スマホで簡単に検査結果や運転日誌を入力できる」(41%)、「アルコール検知時に自動で管理者にアラート通知がされる」(37%)、「検査結果や運転日誌をシステム上で管理・集計できる」(37%)の3つが上位を占めた。
LINE WORKSは今回の調査を通じて、アルコールチェックの義務化後も導入や社内定着において依然多くの課題が残っていることが分かったと指摘。特に管理者・ドライバー双方の業務負担が大きいという根本的な課題がまだ残っており、解決には時間がかかることが懸念されるため、「現場で使いやすい」といったような、さまざまな働く環境に対応したデジタル化の促進が重要と分析している。
LINE WORKSは6月12日に「LINE WORKS」と連携を開始したアルコールチェック記録・管理サービス「アルろく for LINE WORKS」をはじめ、他社サービスと「LINE WORKS」を連携させた様々なサービスを提供している
(藤原秀行)※いずれもLINE WORKS提供