日野自動車、自家用有償旅客運送の運行管理受託サービス拡充へ実証実験

日野自動車、自家用有償旅客運送の運行管理受託サービス拡充へ実証実験

通信型ドラレコ活用、運転・運行状況可視化し安全サポート図る

日野自動車は7月1日、2023年7月に提供を開始した「自家用有償旅客運送の運行管理受託サービス」の拡充に向け、通信型ドライブレコーダーを用いた運行管理業務の実証実験を同日始めたと発表した。

実験は2025年1月までの約半年間、石川県小松市など国内3カ所で展開。車両の運転・運行状況をリアルタイムで把握できるようにし、より安全な運行を実現できるかどうかを見極める。

政府のデジタル行財政改革会議は従来の自家用有償旅客運送制度(自治体ライドシェア)を利用しやすい制度へ改善することを決定し、今年4月までに現行制度の一部改善や改正などを実施している。

日野は、自家用有償旅客運送における働き方の改善や交通空白地の解消を目指した取り組みを推進するため、通信型ドライブレコーダーを用いた運行管理業務の実証実験に踏み切ることにした。乗務前後の法定業務だけではなく、運転・運行状況を可視化し、自家用有償旅客運送に従事するドライバーとの連携強化を図るとともに、蓄積したデータを基にした安心・安全な運行のサポートを目指す。

実証実験の概要
・期間:7月1日~2025年1月(約6カ月)
・場所:石川県小松市、鳥取県智頭町、兵庫県朝来市
・台数:2台(小松市)、3台(智頭町)、2台(朝来市)

実証実験の内容
(1)通信型ドライブレコーダーを搭載
プレミア・ブライトコネクトと連携し、同社が提供している通信型ドライブレコーダーを車両に搭載。ドライブレコーダーはGPSやみちびき、GLONASSといった測位システムに対応し、精度の高い位置情報の測位および速度を算出することで、ドライバーの走行状況を運行管理者がリアルタイムで把握。また、急挙動を検知した場合、音声でドライバーへ注意と警告を促す。

(2)イベントの記録・日報の作成
ドライブレコーダーで取得したさまざまな運行・運転データをクラウドサーバー上に保存し、トラブルや事故、急挙動が発生した位置情報や速度のほか、発生時の静止画やその前後の動画を運行管理者が即座に確認可能。また、車両やドライバーの情報、運転経路、運転評価、走行履歴などを自動で作成し、運行状況を見える化と業務を効率化。蓄積された運行・運転データは、ドライバー講習や運営主体への助言にも活用。


イベントの記録


日報を自動で作成

(3)スマホアプリ「Pdrive DRV」、「Pdrive MGR」との連携
プレミア・ブライトコネクトが提供しているアプリと連携し、安全運転診断ほか、クラウドにアップロードされた映像を確認することも可能。


安全運転診断


アップロードされた映像を確認

(藤原秀行)※いずれもプレスリリースより引用

テクノロジー/製品カテゴリの最新記事