日立造船子会社、船用エンジンの燃料消費率でデータ改ざん★続報

日立造船子会社、船用エンジンの燃料消費率でデータ改ざん★続報

国交省、詳細な調査指示

日立造船は7月5日、子会社で船用エンジン事業を手掛ける日立造船マリンエンジン(熊本県長洲町)とディーゼルエンジン製造などを担っているアイメックス(広島県尾道市)の2社が、燃料消費率の測定でデータを改ざんしていたと発表した。

国土交通省は同日、3社に対して事実関係の詳細な調査と再発防止策の検討、速やかな報告を指示した。

船用エンジンについては、IHIグループのIHI原動機が今年4月、やはり燃料消費率のデータを改ざんしていたことが発覚。国交省がメーカー各社に調査を要請していた。

国交省や日立造船によると、子会社2社が社内調査を実施した結果、舶用エンジンの組み立て完了後に行う陸上試運転で、実際の燃料消費率とは異なる数値を工場試験成績書に記載していた。

1999年9月以降に出荷したNOx(窒素酸化物)規制対象の舶用エンジン1366台のうち、ほぼ全ての1364台(うち国内向け68台)で工場試験成績書のデータ改ざんが行われていた。

当該のエンジンがNOx規制に適合しているかどうかは確認中という。

日立造船は関係者にヒアリングしたところ、陸上試運転の際に燃料消費率を顧客の仕様に基づく許容値内に収めたり、データのばらつきを抑制したりするために書き換えていたことを確認。「コンプライアンス意識の不足などが根底にあったものと考えている」と説明している。

(藤原秀行)

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