政府の関係閣僚会議で報告、荷主情報管理のクラウドシステム整備も
政府は7月25日、首相官邸で「我が国の物流の革新に関する関係閣僚会議」の第5回会合を開催、「2024年問題」対応の進捗状況などを確認した。
この中で、国土交通省は「トラックGメン」の機能強化を図る方針を表明。国のトラックGメンに加え、各都道府県のトラック協会に「Gメン調査員」を設置し、情報収集体制を拡充するほか、荷主に関する情報を管理するクラウドシステムを整備して関係者間で共有することなどを打ち出した。
さらに、昨年に続いて今年も関係者が連携し、11~12月に問題行為の集中監視を実施する方針を示した。
トラックGメンは昨年7月、全国で162人を配置して活動を本格化。コスト上昇分を転嫁せず不当に安い運賃を強いたり、物流センターで長時間荷待ちさせたりするなど不適切な荷主、元請け事業者の行為を調査しており、国交省は調査結果を踏まえ、貨物自動車運送事業法に則って改善を要求する「働きかけ」や「要請」を実施しているほか、より悪質な行為は社名を公表して「勧告」している。
国交省によれば、発足からの約1年間で勧告に踏み切ったのは2件、要請は174件、働きかけは635件で、トータルは811件に達している。
(藤原秀行)