霞ヶ関キャピタルが名古屋で冷凍自動倉庫開発へ、東急不動産やダイビルなど参画

霞ヶ関キャピタルが名古屋で冷凍自動倉庫開発へ、東急不動産やダイビルなど参画

2.1万㎡、26年春竣工見込む

商船三井傘下のダイビルは7月30日、霞ヶ関キャピタルがプロジェクトマネジメント(PM)を担うSPC(特定目的会社)への出資にかかる契約を締結し、名古屋市港区の物流不動産(冷凍自動倉庫)開発事業に参画したと発表した。


完成予想パース(霞ヶ関キャピタルなど提供)

また、霞ヶ関キャピタルも同日、プロジェクトの概要を公表した。SPCにはダイビルのほか、東急不動産、静岡銀行なども出資。霞ヶ関キャピタルがしずおかフィナンシャルグループのSFG不動産投資顧問(静岡市)と協働し、東海地方を営業基盤とする地方銀行などを招聘。三十三銀行、百五銀行、北陸銀行、滋賀銀行、愛知銀行、十六銀行、名古屋銀行の7行が不動産ノンリコースローンを提供している。

延床面積は2万1620㎡(自動倉庫は吹き抜け構造のため仮想床の面積を記載)で、今冬に着工し、2026年春の完成を見込んでいる。

当該地は伊勢湾岸自動車道の名港中央ICから約3.3km、名四国道の築地口ICから約4.7kmの距離に位置。名古屋エリアへの配送拠点として利便性が高く、冷凍・冷蔵倉庫の集積している物流適地。名古屋高速臨海鉄道の野跡駅に至近で、労働力確保にも強みを持つ。

2030年のフロン規制や、冷凍食品の消費増加で冷凍倉庫は社会的ニーズが高まっており、庫内に自動化設備を設置するため、空間の有効活用・作業の効率化・省力化が期待できると想定。冷却設備には自然冷媒を使用するなど環境に配慮する計画。

ダイビルグループは現行の中長期経営計画で重点戦略の1つに掲げている「国内事業戦略~アセットタイプ拡充~」の一環として、コールドチェーンの要となる物流不動産へ投資、海運を中心に物流を担う商船三井グループとのシナジー創出を図る。海運事業は市況の変動が激しいため、非海運事業を育成し、収益の安定化を進めたい考えだ。

■物件概要
名称:「(仮称)LOGI FLAG TECH 名古屋Ⅰ」
所在地:愛知県名古屋市港区野跡三丁目1番3
敷地面積:7,083㎡(2,143坪)
延床面積:21,620㎡(6,540坪)
※自動倉庫は吹き抜け構造のため、仮想床での面積を記載
着工予定時期:2024年冬
竣工予定時期:2026年春

(藤原秀行)

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