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急拡大する福岡圏の物流施設市場「今後も国内外の投資家やデベロッパーが注目」と予想

急拡大する福岡圏の物流施設市場「今後も国内外の投資家やデベロッパーが注目」と予想

JLLリポート、依然供給は不足と分析

JLL(ジョーンズ ラング ラサール)は9月5日、福岡エリアの物流施設市場に関するリポートを公表した。

大規模物流施設は2019年から空室率がゼロを維持しており、外資系デベロッパーが新規開発を進めているが依然供給不足が続いていることを踏まえ「今後も国内外の投資家やデベロッパーが福岡に対して注目し続けそうだ」との前向きな見方を示した。

リポートは福岡に関し、東京、大阪、名古屋に次ぐ都市で、都市インフラの急速な整備や高齢化が進む日本の中でも若年層が多く、勢いのある都市として注目されていると指摘。日本の大都市の中で、最もアジアに近い立地にあり、観光客の増加や企業の進出などでアジア諸国の成長の恩恵を受けられる都市といえると分析した。

ホテルなどの建設が相次ぐ中、物流施設も国内外の多数のデベロッパーが開発に取り組んでおり、低い空室率や高い賃料上昇と合わさって非常に注目が高まっていることに言及した。

福岡の物流施設の開発は2000年台後半に始まったが、金融危機による景気低迷の影響を受け、多くのプロジェクトがストップしたと回顧。その後、2012年になって本格的に物流施設の開発が再開され、プロロジスなどの外資系デベロッパーや大和ハウス工業などの国内デベロッパーが物流施設の開発に参入したと説明した。

ただ、東京圏や大阪圏と比較するとデベロッパーの参入数は少なく、供給量も低水準だったと分析。「賃貸市場は未成熟で、マルチテナントタイプの物件で満床になるまでリーシング期間が1年以上かかった。そのため、リーシングリスクを嫌い、多くのデベロッパーは特定のテナント向けに開発するBTSタイプを望んだ」と解説した。

その後、18年ごろからeコマースの利用拡大による物流施設需要増加を受け、東京圏や大阪圏では供給量が増加したが、福岡では物件供給が少ない状況が続いたことが背景となり、19年からは福岡の物流施設の空室率は0%で空室が全くない状況とが続いていると紹介した。その後はマルチテナントタイプを含む複数の新規物件が供給されているが、いずれも竣工時点には満床で、22年第2四半期(4~6月)も0%のまま。需要超過および供給過少のマーケットが続いていると述べた。

賃料水準についてもエリア全体の平均で18年ごろは1坪当たり2800円程度だったのが、22年第2四半期には3200円と15%近く上昇しており、エリアによっては30%を超えていることを明らかにした


福岡の物流不動産市場の賃料・空室率(JLL提供)

最後に、「このようなタイトな需給バランスと賃料上昇が続いている福岡の物流不動産市場には日本GLPやESR、メープルツリーといった外資系デベロッパーも注目しており、次々と開発をスタートしている。ただし都市規模や物流施設のストック量を鑑みると、依然として供給は不足しており、投資家やデベロッパーの福岡に対する高い関心も続きそうである」と展望した。

(藤原秀行)

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