配送車両を年間2000台削減見込む
コクヨと家庭用飲料水の宅配大手プレミアムウォーターホールディングス(HD)は8月1日、コクヨ傘下の物流企業コクヨサプライロジスティクスとプレミアムウォーターHD子会社のPWリソースが、大阪市内で共同配送を同日開始したと発表した。
コクヨサプライロジはコクヨグループのステーショナリー・通販事業における物流機能を担い、BtoB市場向けにサプライ用品や日用雑貨の配送を担っている。
近年、少子化やペーパーレス化の流れに伴い市場ニーズが変化している中、平日の配送車両の積載効率を最適化する必要に迫られていた。さらに「2024年問題」によるドライバー不足が深刻化する中、サービス品質を維持・向上させるためには、配送の効率化が不可欠となっていた。
一方、天然水ウォーターサーバー事業を主とした宅配水サービスを展開し、各家庭に天然水ボトルを配送しているプレミアムウォーターHDグループは、平日の日中に天然水ボトルの受け取りが困難な契約者が多いため、配送が週末に集中する傾向がある。
平日の配送車両の積載効率が低く、リソースが最大限に活用されていないという課題を抱えていた。
そこでコクヨとプレミアムウォーターHDは双方が抱える課題の解決を目指し、協議を重ねた結果、大阪市内での共同配送に踏み切ることにした。
コクヨサプライロジは平日の配送効率をカバーできるほか、配送車両を削減することで課題のドライバー不足への対応が進むことも期待。一方、プレミアムウォーターHDグループは、平日の積載効率向上とリソースの最適化が可能となるとみている。
両社の配送効率向上により、大阪市内で運営する車両台数を年間約2000台削減できると想定している。
(いずれもコクヨとプレミアムウォーターHD提供)
(藤原秀行)