米デカルト・データマイン調査、中国は23.1%増
米調査機関デカルト・データマインが8月14日公表した海上コンテナ輸送量実績調査結果によると、7月のアジア主要10カ国・地域発米国向け(往航)輸送量は前年同期比24.2%増の189万2952TEU(20フィートコンテナ換算)だった。
昨年9月から11カ月連続して前年実績を上回った。単月ベースでは22年5月(185万TEU)と並んで過去最高水準を記録した。
米国の個人消費が堅調なことや新型コロナウイルス禍で積み上がった在庫の調整が進んでいることなどで貿易の復調が持続している。
全世界から米国向けの輸送量も7月は18.3%増の257万2401TEUだった。
10カ国・地域別の7月実績を見ると、香港以外の9カ国・地域が前年実績を超えた。シェア5割強で取扱量が圧倒的に首位の中国は23.1%増の111万4316TEUで、昨年9月から11カ月連続のプラスとなった。
ただ、先行きに関しては、中国は不動産市況の悪化などが深刻になっている上、米国も景気減速の懸念が浮上しており、輸出量の増勢が続くかどうかが焦点となる。
取扱量2位の韓国は26.7%増の22万3580TEU、3位のベトナムは43.6%増の19万5123TEU、4位の台湾は19.1%増の7万7696TEUなどと続いた。日本は32.6%増の3万92737TEU。
7月の主要品目別実績は、6月と同じく上位10品目の全てがプラスを記録。トップの家具類は29.1%増、2位の機械類は30.1%増、3位のプラスチックは25.6%増など、上位10品目がいずれも2桁の伸びを見せた。
米国発アジア主要10カ国・地域向け(復航)の6月分は15.4%増の43万2630TEUだった。
(藤原秀行)