CBRE、福岡・小郡でマルチ型物流施設の開発プロジェクト全面支援過程を公表

CBRE、福岡・小郡でマルチ型物流施設の開発プロジェクト全面支援過程を公表

今年2月竣工、1.9万㎡で満床稼働

シービーアールイー(CBRE)は9月3日、福岡県小郡市の不動産開発プロジェクト「小郡ロジスティクスセンター」で、開発用地の取得から施設の開発、リーシング、施設管理、施設売却までをワンストップで支援した過程を公表した。

同施設は今年2月に竣工しており、地上3階建て、延床面積は1万9106㎡。


開発施設外観1

本プロジェクトは、CBREの福岡支店が大分自動車道の築後小郡ICより至近で九州各県へのアクセスが可能な交通の要衝に位置する土地の売却ニーズをキャッチしたことが端緒となった。

CBREはマーケットの調査・分析結果に基づき、ボリュームプランを含む企画設計を担当。土地の不動産価値を最大化するプランを策定した。

このプランに基づき、CBREで投資用不動産を運用するアセットマネジメント(AM)部門が主導し、AMの一部の業務をボルテックス投資顧問へ委託する形で、共同で物流施設の開発を進める事業スキームを構築。ボルテックスを含む3社が出資する特別目的会社(SPC)を通じて用地を取得した。

CBREはボルテックス以外の2社の具体名に言及していないが、アスコットと日本国土開発がSPC出資を公表している。

開発・施工フェーズでCBREはコンストラクションマネジメントの立ち位置から計画・設計・入札・施工・維持管理の各段階で品質管理、コスト管理、スケジュール管理などのマネジメント業務に至る全てをサポートした。

「小郡ロジスティクスセンター」の運用フェーズでも、CBREはリーシングマネジメントと施設管理を受託した。福岡支店の物流リーシングチームのネットワークを活用し、卸売や物流企業などの借主候補先へのアプローチを通じたリーシング活動を展開した結果、施設竣工の約3カ月前の2023年12月に、1棟借りテナントと賃貸借契約を締結し、満室稼働で竣工した。

アスコットや日本国土開発が公表しているところによると、田海運ロジソリューションズ(長崎県佐世保市)が入居している。

CBREの社AMは、用地取得時、竣工後に本格的にテナントリーシングを進めて1年後に売却する予定でしたが、早期に満室稼働を実現できたため、想定していた時期より前倒しで売却する方針に切り替え、投資家の資金効率を高めることに成功したという。

「小郡ロジスティクスセンター」開発プロジェクト
担当部署: 
■アセットマネジメント(投資家ソーシング・投資スキーム構築および期中運営)
■バリュエーション・アドバイザリー&コンサルティング・サービス(マーケット調査およびレポート作成)
■プロパティマネジメント テクニカルサービス(基本計画およびコンストラクションマネジメント業務)
■インベストメントプロパティ(売買仲介)
■アドバイザリー&トランザクションサービス インダストリアル&ロジスティクス(テナントリーシング)
■プロパティマネジメント(期中PM)

施設名:「小郡ロジスティクスセンター」
所在地: 福岡県小郡市山隈字向浦83番地20
交通:
甘木鉄道「今隈駅」約0.7km(徒歩約9分)
大分自動車道「筑後小郡IC」約0.5km(車で約1分)
「鳥栖JCT」約5.7km (高速道路で約6分)、「福岡IC」約32.6km(同約30分)
「博多駅」約32㎞(車で約34分)、「福岡空港」約31.1km(同約30分)
「博多港(博多ふ頭第1ターミナル)」約36.5km(車で約35分)
敷地面積:12,167.09㎡(3,680.54坪)※登記面積
延床面積:19,106.61㎡(5,779.74坪)※登記面積
構造・規模:鉄骨造・地上3階建
竣工:2024年2月末
CBRE業務:
マルチテナントテナント型物流施設の開発プロジェクト支援業務
– 開発用地のソーシング・マーケティング
– マーケット調査・分析に基づくボリュームプランの作成
– 投資家ソーシング・投資スキーム構築 、SPC組成
– 開発用地の売買仲介
– コンストラクションマネジメント
– テナントリーシング
– プロパティマネジメント
– 開発施設の売却

売買契約①
福岡県小郡市の開発用地3,680.54坪の売却
  売主:CBRE懇意先(非公表)
  買主:小郡ロジ特定目的会社
 決済日:2022年11月29日

売買契約②
「小郡ロジスティクスセンター」の売却
  売主:小郡ロジ特定目的会社
  買主:SPC(非公表)
 決済日:2024年5月30日


開発施設外観2


開発施設内観1(トラックヤード)


開発施設内観2(1階倉庫)

(藤原秀行)※いずれもCBRE提供

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