ハピネット、千葉・市川のグループ物流拠点で自動倉庫やAGV活用した出荷システムなど導入

ハピネット、千葉・市川のグループ物流拠点で自動倉庫やAGV活用した出荷システムなど導入

同時に180店舗分の仕分け作業可能に

玩具・ゲーム卸大手のハピネットは9月17日、子会社のハピネット・ロジスティクスサービス(千葉県市川市)が物流業界の深刻な働き手不足に対応するため、23年ぶりに物流拠点「ハピネット市川ロジスティクスセンター」(同市)のリニューアルを実施、9月2日に稼働を開始したと発表した。

市川ロジスティクスセンターは玩具・模型玩具やビデオゲームなどのエンタテインメント商材を取り扱っており、2001年10月からハピネットの物流機能の中心として運営してきた。しかし、最近は機械の老朽化で本来の能力が発揮できない状態にあったため、自動化・省人化・効率化を図るため、大規模な刷新に踏み切った。


市川ロジスティクスセンター外観

具体的には、ダイフク製のケース立体自動倉庫「ファインストッカー」を導入。スタッカークレーンが商品の入ったコンテナや段ボール箱などを棚に自動で運び、保管する。

作業者が待機する場所に商品を搬送する「Goods To Person」方式を採用。高さ5.5mの空間を有効活用できる上、労力と人員を削減し、在庫管理精度の向上などにもつなげられると見込む。

最大2万2000個のケースまたは折り畳みコンテナ(オリコン)を収納することが可能。様々なサイズのケースやオリコンの格納に対応できる。


ファインストッカー

また、ピースソーターを入れ替え、椿本チエイン製の新たな装置「リニソート」を採用。同時に178店舗分の仕分け作業を行い、1時間当たり1万3000個の商品を処理する。商品のJANコードを自動で読み取る機能を追加し、作業を一段と効率化・簡略化できるとみている。


リニソート

さらに、椿本チエインの商品を複数の小型AGV(無人搬送車)で搬送する自動出荷システム「T-Carry system」と、「シャッターアソートシステム」を併用。小型AGVが作業者のところに商品を運び、作業者は出荷に必要な数量を「シャッターアソートシステム」に入れるため、繊細な商品の仕分け作業を実現できると見込む。

同時に180店舗分の仕分け作業を行うことが可能で、40台以上のAGVが9000個の商品をステーション(シャッターアソートステム)に搬送する。


T-carry


シャッターアソートシステム

(藤原秀行)※いずれもハピネット提供

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