商船三井、合成燃料と合成メタノール手掛ける米HIFグローバルに出資

商船三井、合成燃料と合成メタノール手掛ける米HIFグローバルに出資

海運の脱炭素化へ貢献目指す

商船三井は9月20日、100%子会社のMOL Clean Energy, USを通じ、北米・南米・豪州で合成燃料/合成メタノールの開発・生産・輸送プロジェクトを進めている米企業のHIF Global(HIFグローバル)に出資することを決めたと発表した。具体的な出資額は開示していない。


商船三井・藤橋大輔カーボンソリューション事業開発ユニット長(前列左から2番目)、HIFグローバル・メグ・ジェントルExecutive Director of the Board(前列右から4番目)、HIF USA・レナート・ペネイラChief Executive Officer(前列右から3番目)

このプロジェクトは米国・チリ・ウルグアイ・豪州の4カ国で再生可能エネルギー由来のグリーン水素とCO2を原料とした合成燃料(e-fuel)、合成メタノール(e-methanol)を年間約400万t生産する計画。

将来は合成SAF(持続可能な航空燃料)や合成ガソリンなどの合成燃料、合成化学品を製造することも視野に入れている。

合成燃料・合成メタノールは、製造から製品を利用するまでのライフサイクル全体の低炭素化に大きく寄与するため、早期実用化への期待が高まっている。特に合成メタノールは、海運業界の脱炭素化に貢献する船舶燃料の一つとしても注目されている。

商船三井は今年3月、出光興産、HIF Global子会社のHIF USA、HIF Asia PacificとCO2の海上輸送を含む合成燃料/合成メタノールのサプライチェーンを共同開発するで合意、覚書(MOU)を締結した。

HIF Global社への出資参画により、合成燃料/合成メタノールおよびCO2のサプライチェーン構築をさらに推進し、エネルギー・輸送業界の脱炭素化をリードしていきたい考え。


今後の協業イメージ


合成燃料/合成メタノールのサプライチェーンイメージ

(藤原秀行)※いずれも商船三井提供

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