事業者4グループが飛行ルートなど計画公表
2025年日本国際博覧会協会は9月26日、大阪市内で、25年開催の大阪・関西万博で「空飛ぶクルマ」の運航を予定していることに関連し、準備会議を開いた。
運航を計画している事業者4グループが、それぞれ検討している使用機体や運航ルートなどの現状を報告した。
4グループは会場の夢洲エリアと大阪市内や兵庫県尼崎市を結ぶルートなどを公表した。具体的なルートや飛行回数などはさらに詰める。
ただ、政府や同協会が万博開催時に目指していた、空飛ぶクルマに人を乗せた商用飛行は国土交通省による機体の安全性審査に時間を要していることなどから、4グループとも実施せず、デモフライトにとどまる公算が大きいことが明らかになった。
4グループはANAホールディングス(HD)と米Joby Aviation(ジョビー・アビエーション)、日本航空(JAL)と住友商事の合弁会社「Soracle(ソラクル)」、丸紅、スタートアップのSkyDrive。
このうち、ANAHDとジョビ―は、ジョビーの定員5人の機体を使い、夢洲会場を拠点に据えて周辺を飛行する計画を公表。
Soracleは米Archer Aviation(アーチャー・アビエーション)の同じく定員5人の機体で、会場と大阪市内にある湾岸の大阪ヘリポートの間を結ぶことを表明した。
丸紅は英Vertical Aerospace(ヴァーティカル・エアロスペース)のやはり定員5人の空飛ぶクルマで、会場と兵庫県尼崎市の埋め立て地に設ける離着陸場との間を飛行する方針を説明。
SkyDriveは自社で開発している定員3人の機体を使い、会場と大阪市内の湾岸の中央突堤に設ける離着陸場との間でフライトする考えを提示した。
(藤原秀行)