「人手不足倒産」が24年度上半期は2年連続過去最多を更新、建設・物流業で4割超

「人手不足倒産」が24年度上半期は2年連続過去最多を更新、建設・物流業で4割超

帝国データ調査、今後も高水準の可能性

帝国データバンクは10月4日、従業員の退職や採用難、人件費高騰などを原因とする「人手不足倒産」の件数が2024年度上半期(4~9月)は163件に達したと発表した。同期間としてはは2年連続で過去最多を更新した。

業種別では、建設業が55件(前年同期51件)、物流業が19件(同19件)と高水準が続き、合わせて全体の45.4%を占めている。加えて、飲食店では9件で前年同期の2件から急増。全業種を通じて従業員数10人未満の小規模事業者が多くを占めた。


人手不足倒産の動向調査(2024年度上半期)(帝国データバンク提供)

帝国データバンクは「就業者数は増加しており、有効求人倍率も上昇に歯止めがかかるなど、各種統計では人手不足が落ち着いたような傾向もみられる。しかしながら、賃上げ機運が高まるなか労働市場の流動化が進んでいることが、人手不足倒産が増加している一因として挙げられる」と指摘。

今後も労働条件が厳しい小規模事業者を中心に、人手不足倒産は高水準で推移すると展望している。


急増続く人手不足倒産 「2024年問題」の対象となる建設・物流業で高水準、飲食店では大幅増

(藤原秀行)※いずれも帝国データバンク提供

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