3棟開発プロジェクトの2棟目、大手物流企業が全体借り決定
シーアールイー(CRE)は10月25日、埼玉県ふじみ野市で新たな物流施設「ロジスクエアふじみ野B」が竣工したと発表した。同一エリアでA、B、Cの計3棟を開発するプロジェクトの2棟目。
既に国内の大手物流企業が1棟借りを決めている。2025年8月に同社の専用施設として稼働を始める予定。具体的な社名は公表していない。
施設全景
埼玉県ふじみ野市の国道254号バイパス沿いの「国道254号バイパスふじみ野地区土地区画整理事業」地内に位置。254号バイパスは国道463号線(浦和所沢バイパス)や国道16号線などと連結する幹線道路で、広域物流拠点立地としても優位性を備えているとみている。
地図。右側がB棟、左側がA棟
鳥瞰
地上4階建て、延床面積は11万4174㎡(3万4537坪)。2階と3階へ大型車両が直接乗り入れ可能なランプウェイを設け、トラックバースを3階までの各フロアに備えるマルチテナント対応型の施設。ダブルランプウェイ方式を採用し、車両動線を一方通行とすることで場内の安全性向上を図っている。トラックバースは計134台の大型車が同時接車可能。
車路
トラックバース
庫内
4階の東西2箇所に共用のカフェテリアを設け、いずれにも従業員用の売店を設置する予定。また、ドライバー用の休憩室、トイレや喫煙室の充実など、従業員用の様々な共用設備を設けている。
カフェテリア
カフェテリア
環境対策としては、全館LED照明、人感センサー、節水型衛生器具を採用し、環境や省エネルギーに配慮した設備仕様を採用。廃材をリサイクルした建材を内外装の仕上げなどで積極的に採用することで、BELS評価☆☆☆☆(フォースター)、CASBEE-建築(新築)Aランクの認証を取得する予定。
従業員の就業環境向上のために倉庫内全館空調を導入することを計画。消費電力を大幅に減少できるGHP(ガスヒートポンプ式空調)を取り入れるため、電気を動力とするEHP(電気式空調)よりもCO2排出を大幅に削減できると見込む。
エンバイオ C・エナジーにより、同物件とロジスクエアふじみ野A(竣工済み)の屋根全面で、それぞれ約2MW、計4MWの太陽光発電システムを導入する。発電した電力の供給を受けて自家消費するとともに、政府が市場価格を参照して再生可能エネルギー発電事業者に補助金を出す「FIP制度」を活用して売電する。
豪雨災害対策としては、区画整理事業にて整備された調整池に約7万㎥と、敷地内に設置した貯留槽に約1万㎥の合計8万㎥超の雨水の一時貯留が可能。周辺地域も含めた一帯の地域防災へ貢献していく考え。
地区計画で必要となる敷地外周部の緩衝緑地帯に遊歩道や広場の整備、ベンチなどのファニチャーを設置し、「ロジスクエアふじみ野」の従業員が休憩スペースとして活用できるランドスケープエリアを設けている。
同エリアを一般開放して施設関係者以外でも幅広く利用できるよう考慮。コミュニケーションスペースとして運営することで地域の活性化を促進し、武蔵野の在来樹種を中心とした四季折々の緑豊かな植栽を植樹することで、周辺地域住民のウェルネスにも貢献していくことを目指す。
<露路ガーデン>
今後の開発物件でも「ロジスクエアふじみ野」と同様に、従業員の就業環境の向上、ランドスケープデザインを取り入れた地域の街づくりに貢献する外部空間を積極的に採用していく方針。
で、当該空間を「露路ガーデン(Logi Garden)」というロジスクエアの従属ブランドとしてブランディングを進めてまいります。なお、「ロジスクエアふじみ野」の露路ガーデン内には、防犯カメラ及びロジスクエアふじみ野の防災センターと通話が可能な緊急時用の専用インターホンを設置しており、地域全体の防犯対策にも寄与できる空間を目指してまいります。
<露路ガーデン ロゴマーク>
■ロジスクエアふじみ野Bの概要
施設名称 |
ロジスクエアふじみ野B |
所在地 |
埼玉県ふじみ野市福岡新田 |
敷地面積 |
101,128.48㎡(30,591.36坪) |
用途地域 |
工業専用地域 |
主要用途 |
倉庫(倉庫業を営む倉庫) |
構造規模 |
鉄骨造 地上4階建て |
延ベ面積 |
114,174.73㎡(34,537.85坪) |
着工 |
2023年3月15日 |
竣工 |
2024年10月15日 |
設計監理 |
西松建設株式会社 関東建築支社一級建築士事務所 |
施工 |
西松・初雁特定建設工事共同企業体 |
CMr |
株式会社山下PMC |
ロジスクエアふじみ野B オリジナルロゴ
ロジスクエアふじみ野プロジェクト全景
(藤原秀行)※いずれもCRE提供