中継輸送用物流拠点の整備支援策など議論、25年3月めどに報告書取りまとめへ

中継輸送用物流拠点の整備支援策など議論、25年3月めどに報告書取りまとめへ

国交省の官民検討会が初会合、老朽化営業用倉庫の建て替え促進も

国土交通省は10月30日、東京・霞が関の同省内で「物流拠点の今後のあり方に関する検討会」(座長・大島弘明流通経済大学流通情報学部教授)の初会合を開いた。

検討会は有識者やエコノミストのほか、日本倉庫協会や全国トラックターミナル協会、日本冷蔵倉庫協会、不動産協会など関係団体や物流企業幹部らが参加。国交省と経済産業、農林水産の計3省の幹部がオブザーバーとして名を連ねている。

物流施設のニーズが多様化し、「2024年問題」対応などが強く求められている点を考慮し、長距離輸送時の中継輸送に対応した物流拠点の整備支援策などを議論。2025年3月をめどに政策の方向性などに関する報告書を策定、政策への反映を図る。

検討会では、湾岸地域の冷蔵倉庫など営業用倉庫の老朽化が深刻になっていることを踏まえ、街の再開発と連動した建て替えなどを講じやすくする促進策についても検討する。自動運転ドラックやダブル連結トラックに対応した基幹物流拠点の開発を後押しする方策も議論する。

初会合の冒頭、国交省の鶴田浩久物流・自動車局長は「物流拠点は物流の時間と空間の在り方を変えていけるポテンシャルを持っているものであり、非常に期待している。物流拠点が地域において産業インフラであり、さまざまな拠点機能を果たしているところにも着目し、どういうふうに取り組んでいくべきか、皆さまの知見をいただきたい」と語った。


初会合の様子

(藤原秀行)

物流施設/不動産カテゴリの最新記事