セブン&アイ、創業家がMBOで非公開化を検討

セブン&アイ、創業家がMBOで非公開化を検討

カナダのアリマンタシォン買収提案に対抗

セブン&アイ・ホールディングス(HD)が、MBO(経営者が参加する買収)による株式の非公開化を検討していることが分かった。

セブン&アイ創業家出身の伊藤順朗副社長が関係している資産管理会社「伊藤興業」がセブン&アイに買収を提案、セブン&アイが検討を開始した。伊藤興業は2024年2月現在、セブン&アイの株式を8.14%保有、大株主となっている。

セブン&アイに対しては、カナダの流通大手アリマンタシォン・クシュタール(ACT)が6兆円規模の買収を提案しており、MBOは対抗策として検討している。

伊藤興業がセブン&アイの全株式を取得した場合、取得額はトータルで6兆円を超える公算が大きく、国内で過去にあったMBOで最大規模になることが確実。

セブン&アイは11月13日、MBO検討を伝えた日本経済新聞電子版などの報道を受け、MBOの提案を受けて検討していることを認める声明を発表。独立社外取締役で構成する特別委員会が是非を協議していることを明らかにした。

その上で「現時点において、伊藤順朗氏及び伊藤興業、ACT、またはその他の第三者との取引を進めることについて何ら決定されておらず、これらの取引に関する最終合意やその実行が保証されるものではない」と強調している。

(藤原秀行)

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