熱中症は運送現場でも多発、日中より夕方が要注意!

熱中症は運送現場でも多発、日中より夕方が要注意!

東京海上日動火災が労災防止セミナーで対策を指南

東京海上日動火災保険は6月11日、東京都内の本社で、労働災害防止の一環として、夏本番を前に、熱中症対策に関するセミナーを開催した。

同社の担当者が熱中症による死傷者は建設業や製造業のほか、運送業の現場でも年間相当数発生していると警告。起こりやすい時間帯は日中よりもむしろ夕方であることなど、発生状況の傾向を伝え、十分警戒するよう呼び掛けた。

その上で、業務中の熱中症は労災と認知される可能性があり、マネジメントとして対策に取り組む必要があると強調。さまざまなツールを紹介するなど、具体的な防止の方策を多数紹介した。


100人以上が集まったセミナー

セミナーには100人以上が参加。同社コマーシャル損害部ロスプリ&テクノロジー戦略チームの担当者がプレゼンテーションした。
厚生労働省の2016年統計を基に、熱中症による年間の死傷者数は建設業が664人で最も多く、次いで製造業(449人)、運送業(296人)、警備業(169人)などとなっていることを説明。

別の統計調査から、業務上熱中症死亡災害が多く起きているのは午後4時台が最も多いなど、午後2時以降により多発する傾向がみられ、その理由として「水分を取る休憩の機会が少ないため」と解説。午後は遅番出勤者にとっても熱中症のリスクが高くなることを明らかにした。

熱中症のリスクを把握するための指標として、米国で発案された「暑さ指数(WBGT値)」に言及。同指数は気温と湿度、輻射熱の3要素を基に算出し、気温が28度を超えると急激に熱中症の患者発生率が高まることが知られていると説明、作業者の目につきやすいところに現在の指数を掲示するなどして、積極的に活用するよう提案した。

初期症状見逃さないよう職場パトロールや作業者同士のチェックも推奨

具体的な対策として、ミストファンや工場用扇風機、排熱ダクト付きスポットクーラーを物流センター内に置き、作業エリアに気流を作って体感温度を抑えることや、通気孔付きヘルメットや保冷ベストなどを用いて頭や体の体温上昇を避けることなどをアドバイス。給水設備や休憩場所の整備も要望した。

さらに「職場の管理者側が行う対策もあるが、作業者自身も自分の体は自分でケアする意識が必要」と指摘。熱中症の初期症状としてめまいや立ちくらみ、こむら返り、大量の発汗といったことが見られたらすぐに休憩するよう作業者に自覚してもらい、管理者が各作業者の様子をこまめにチェックしたり、職場内を担当者がパトロールして監視したり、作業者同士でチェックし合ったりして初期症状を見逃さない体制を作るよう推奨した。

熱中症が疑われた場合はちゅうちょせず救急車を呼ぶことが重要で、迷う場合は救急安心センター事業の電話番号「#7119」に相談するのも可能と強調した。また、症状がいったん良くなったように見えても再び悪化するケースがあり、自己判断せずに専門家へ連絡することが不可欠であることや、自家用車で受診に行くと待たされる恐れがあるため救急車で搬送してもらうことが重要との見解を示した。

他にも、熱中症の危険度を明示するスマートフォン用アプリ「熱中症アラート」の活用をアドバイスした。

(藤原秀行)

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