全国協会が適正化推進会議で検討会設置表明、都市部の駐禁取り締まり緩和でも
軽貨物事業者らの業界団体、全国軽貨物協会は11月8日、東京都内で「貨物軽自動車運送事業適性化推進会議」の第4回会合を開催した。
同会議はセイノーホールディングス(HD)や丸和運輸機関、SBS即配サポートなどの物流事業者、業界団体などで構成。オブザーバーとして国土交通省や流通経済大学、アマゾンジャパンなどが名を連ねており、軽貨物輸送時の安全確保や法令順守徹底、多重下請け構造の是正に向けた具体策を協議する狙いがある。
この日の会合では、軽貨物輸送事業の取引適正化や安全対策などを盛り込んだ自主的な行動計画「適正化のためのロードマップ」を25年3月に確定、同4月に取り組みをスタートさせる方針をあらためて確認。内容の協議を進めた。
併せて、同協会からは、軽貨物事業者の負担軽減のため、事業者間で車両を共同利用するためのコンソーシアムを組織するための検討会と、都市部での駐車違反取り締まり緩和を目的とした検討会をそれぞれ立ち上げる方針を報告した。
車両の共同利用は、予備車両を持つだけの余裕がなかなかない個人事業主の軽貨物事業者が、車検時や故障発生時に他の事業者との間で車両を共同使用できるようにするため、契約のひな形をあらかじめ作成し、コンソーシアムに参加すればすぐに予備車両を利用可能となる仕組みを構築していくことを目指す。
駐車違反取り締まり緩和については、警視庁と協議し、軽貨物事業者が違反を取られるリスクを低減するにはどのようにすればいいのかといった事項を調整することを想定している。
(藤原秀行)