3.4万㎡賃借し機能集約、t-sortなど自動化・効率化に注力
ゲオホールディングス(HD)は11月20日、傘下のゲオが物流機能の強化と次世代の物流システム構築を目指し、ゲオグループの新たな旗艦物流拠点「中部物流センター」を愛知県岩倉市に開設したと発表した。
三井不動産の物流施設「三井不動産ロジスティクスパーク名古屋岩倉(MFLP名古屋岩倉)」の約3万4380㎡を賃借している。
ゲオのバラエティストア化やラックラックの日本型オフプライスストアへの挑戦など、既存事業の変革や新規事業への挑戦を物流機能の強化によって支え、グループ事業のさらなる発展を図る。
ゲオグループはレンタルやリユースを主要商材として発展してきたため、従来の流通拠点はTC型(通過型)がメーンだった。
ゲオのバラエティストア化やラックラックの日本型オフプライスストアへの挑戦など、既存事業の変革や新規事業への挑戦には不向きであることが課題だった。そこで、グループで初めての大規模なDC(在庫保管)機能を有する新拠点を配置、11月に本格稼働を始めた。
今後は中部物流センターを次世代型物流システム構築の中核となるゲオグループの旗艦物流拠点と位置付け、他のグループ内物流拠点についても機能強化や統廃合、新たな地域での拠点開設も視野に入れ、物流拠点の再編成を推進。グループ事業発展のための環境整備を図る。
中部物流センターは、ゲオ・ゲオモバイル、ラックラックの事業を中心に、レンタル・中古・新品の各フォーマットにおけるさまざまな商品の加工および物流機能を担う。同じ愛知県岩倉市にあった旧岩倉物流センターからの機能移転に加えて、外部委託していたDC(在庫保管)機能も同拠点に集約、グループで一元管理する体制を強化する。
各種事業の商品に適応できる汎用性も重視してロボットソーター「t-Sort」を128台導入し、仕分け作業の自動化を推進。将来の労働人口減少への対策や、作業効率向上による従業員への業務負荷軽減を念頭に置いている。
t-Sort
併せて、天井高を活かして高層ラックを導入し、在庫保管効率を向上させることで、DC機能を強化する。グループ内の物流拠点で最大の収容能力を備えている。
また、70台同時接車可能なトラックバースを設置。荷役作業の効率化や荷待ち時間の軽減につなげる。
高層ラック(左)とトラックバース(いずれもゲオHD提供)
■ゲオグループ『中部物流センター』概要
名称:中部物流センター
坪数:10,400坪/延べ床面積 約34,380㎡ (賃借エリア)
所在地:愛知県岩倉市川井町下田南1番地9 三井不動産ロジスティクスパーク名古屋岩倉(MFLP名古屋岩倉)内
(藤原秀行)