商業施設や公園と一体開発のプロジェクトで第1弾、26年1月末竣工予定
日本GLPは11月20日、大阪市東住吉区で地上4階建て、延床面積が約3万1000㎡のボックス型物流施設「GLP大阪Ⅲ」の工事を本格的に開始したと発表した。
地元の再開発と連携して物流施設を建設する「GLP大阪市東住吉区まちづくりプロジェクト」の1棟目。これまでにも日本GLPの物流施設を利用しているマルカミ物流(大阪府大東市)が1棟借りする。竣工は2026年1月末の予定。
「GLP大阪Ⅲ」外観イメージ
近畿自動車道の松原JCTから約6km、東大阪JCTから約16km、阪神高速4号湾岸線の南港中ICから12kmと、大阪内陸部と湾岸部の中間点に位置。阪神高速1号環状線の西船場JCTから12kで、関西広域および大阪都心の主要ICまで20~30分圏内に位置している。
関西主要都市への配達に強みを持ち、阪神高速大和川線や大阪市を南北に縦断する幹線道路にも隣接しているため、大阪市の南の玄関口としての役割を果たすポテンシャルを有しているとみている。
市街地に立地する特性からラストワンマイルでの利用が可能で、和歌山・奈良方面への広域配送拠点としても運用できると見込む。大阪南港をはじめとした主要沿岸部を包括する立地に加えて関西国際空港へのアクセスも容易で、チルド食品から航空貨物まで幅広い荷物のニーズに対応できると想定している。
荷物用エレベーター2基と垂直搬送機6基を設け、施設内の効率的な物流オペレーションをサポート。床荷重を1.5t/㎡、有効天井高を5.5mとすることで、重量物の取り扱いにも柔軟に対応できるよう配慮している。
トラックバースは13mとし、ウイングトレーラーによる入出庫にも対応する。
外観はライトグレー系を基調とし、大和川・河川敷・公園の自然色の濃淡によるグラデーションとの軽やかなつながりを意識し、ここでしかない景観を創出。
BCP面では浸水を考慮した高さに受変電設備を配置するなど、被害を最小限にとどめる設備計画を実施。LED照明や人感センサー付き照明設備を設置する。内装にはリサイクル建材を活用し、環境負荷低減を図る。
CASBEE認証、ZEB Ready認証、BELS 5Star認証をそれぞれ取得する予定。
「GLP大阪市東住吉区まちづくりプロジェクト」は地区面積約5万6000㎡のエリアで、西側に物流施設2棟と商業施設を含む「にぎわいゾーン」、東側に現矢田教育の森公園を移設し新たに整備する「憩いとうるおい・スポーツゾーン」を整備する予定。日本GLPはプロジェクトの区画整理事業の主体・施行者として開発を推進している。
「GLP大阪市東住吉区まちづくりプロジェクト」完成イメージ
土地利用計画図(いずれもプレスリリースより引用)
■施設概要
施設名:「GLP大阪Ⅲ」
所在地:大阪府大阪市東住吉区矢田5丁目
敷地面積:約14,300㎡
延床面積:約31,000㎡
構造:地上4階建て、耐震S造
着工:2024年10月
竣工:2026年1月末(予定)
認証取得:CASBEE認証、ZEB Ready認証、BELS 5Star認証(予定)
(藤原秀行)