「24年問題」、トラック運送業界は6割がドライバーの労働時間減少と回答

「24年問題」、トラック運送業界は6割がドライバーの労働時間減少と回答

X Mile調査結果、デジタル化で「業務負担の軽減」を4割近くが実感

物流事業者向けの業務効率化支援システム「ロジポケ」を展開しているX Mile(クロスマイル)は11月26日、2024年10月に開催した物流事業者向けイベント「物流DX未来会議2024」の参加者80人を対象に行った「物流2024年問題」への取り組みや「物流DX」実態に関するアンケートの調査結果を公表した。

ドライバーの労働時間減少を実感しているのはトラック運送業界で約6割に到達。また、実際に行った対策としては、「運送業者との連携強化」「荷役時間や配送ルートの見直し」などが多く挙げられた。

同社は「24年5月の法改正をはじめとする多重下請け構造の是正に伴う各種規制に対する対応に取り組み始めていることが、数字にも現れる結果となった」と指摘している。

ドライバーの労働時間について聞いたところ、トラック運送業界では「減った」が15%、「やや減った」が44%で合計59%が減少を実感していた。

2024年問題への対策について行っていること、もしくはこれから行おうと思っていることを聞いたところ(複数回答可)、「運送事業者との連携強化」が37%で最多となり、「ドライバーの待機時間、荷役作業時間などの見直し」「配送ルート、納品スケジュールの見直しなどによる物流の効率化」が続いた。業務を効率化するため、協力先とのパートナーシップや効率化が求められていることが伺えた。

業務については、65%が何かしらのデジタル化を実施していると回答した。

業務をデジタル化した結果、業務負担の軽減を4割近くが実感していると答えている(複数回答可)。その一方、導入後の不満についての回答は1割に満たなかった。同社は「ノンデスク業界においては、システム導入後のつまずきが多く定着が課題、というイメージが先行しているが、比較的受け入れられているケースが多いことが分かった」との見方を示している。

■調査概要
・調査期間:2024年9月4日〜10月17日
・調査方法:インターネット調査
・調査対象:物流DX未来会議に参加登録した物流業界関係者 80名
(経営者・役員 22人、事業部長・部長16人、課長23人、係長・一般社員16人、参与 1人、顧問 1人、アドバイザー 1人)

(藤原秀行)

経営/業界動向カテゴリの最新記事