置き配、4人に1人が在宅時も活用

置き配、4人に1人が在宅時も活用

ヤマトが調査結果公表、利用しない理由は盗難リスクや雨が目立つ

ヤマト運輸は11月28日、自社で展開している宅配の「置き配」サービスの利用状況や利便性に関するアンケート調査結果を公表した。

調査は10月28日~11月11日、ヤマトの個人向け会員サービス「クロネコメンバーズ」の会員を対象に実施、1798人から回答を得た。

ヤマト以外のサービスも含めて、置き配を使ったことがある人は7割強に達し、地域によらず普及が進んでいることをうかがわせた。その一方、置き配を使わない理由としては「盗難リスク」や「雨の濡れ」が上位にランクインし、一層の普及に向けて解決すべき課題があらためて浮き彫りとなった。

ヤマトに限らず「これまでに置き配を利用したことがありますか」との質問には、78.5%が「利用したことがある」と回答した。宅配大手が相次ぎ取り組みを始めたほか、政府が再配達削減のため、1置き配の利用を促進する政策を打ち出していることなどが追い風になっているとみられる。

各地域別の「これまでに置き配を利用したことがある」と答えた人の割合は75.5~81.4%となり、大きな差は見られなかった。全国的に置き配の利用が進んでいるもよう。

また、置き配利用経験者の約4人に1人が在宅時に活用していることも判明。リモート会議や家事・育児などでチャイムを鳴らされたくない場合に利用しているケースがあることをうかがわせた。

置き配を利用した理由に関しては(複数回答可)、「ドライバーに何度も来てもらうのが申し訳ない」(89.5%)がトップ。「家にいなくても荷物を受け取りたい」(79.7%)、「荷物が届くまで待たなくて良い」(53.0%)、「再配達の依頼が面倒」(51.3%)と続いた。

置き配を利用しない理由で回答が多かったのは、「盗難リスクが心配」(54.4%)が首位で、続いて「雨で濡れるのが不安」(33.7%)だった。

最も利用する受け取り方法は、「対面配達」が48.4%、置き配が33.8%だった。置き配は 「宅配ボックス」(9.7%)の約3倍に到達した。

ヤマト運輸は「宅配ボックスがない世帯は全体の約8割と、普及過程であることや、宅配ボックスに入らない大きさの荷物や宅配ボックスが埋まっている場合に置き配が利用されているケースもあるようだ」と推察している。

調査の詳細
調査期間:2024年10月28日~11月11日
調査対象:公式 LINE アカウントユーザー
対象年齢:10 代以下・20 代・30 代・40 代・50 代・60 代・70 代・80 代以上
調査地域:全国(北海道 99 人、東北 107 人、関東 635 人、北信越 102 人、中部 163 人、関西 320 人、
中国・四国 154 人、九州・沖縄 218 人)
調査方法:インターネット(アンケートフォームへの回答)
回答者数:1,798 人

(藤原秀行)※いずれもヤマト運輸提供

経営/業界動向カテゴリの最新記事