50~100回の再利用可能、ユーザーの脱炭素支援
郵便ポストに返却できるリユース梱包「シェアバッグ」とオペレーションシステムの開発・提供を手掛けるcomvey(コンベイ、東京都中央区日本橋)は12月12日、Kepple Capital、ココナラスキルパートナーズ、サザビーリーグなどを引き受け先とした第三者割当増資により、約1億円の資金調達を実施したと発表した。
これまでの投資ラウンドの調達総額は約1.5億円(前回ラウンドにおけるNew Commerce Ventures、East Venturesを引き受け先とした第三者割当増資を含む)に達した。
comveyは「美しい物流」の実現を目指すと強調している。
comveyは2022年6月創業。23年5月にサービスを開始した。現在はアパレル・コスメ・ジュエリーを中心に、EC事業者の間で「シェアバッグ」の採用が広がっており、毎月購入者の30%近くがシェアバッグを選択、返却率は約100%に上っているという。
導入しEC事業者様からは、売り手・買い手の両者で協力し合いながらサステナブルな取り組みを推進できる点、ブランドロイヤリティ・売上を向上できる点が評価されている一方、ユーザーからも「梱包ストレスが軽減できた」「簡単で便利」「環境負荷低減に貢献できて嬉しい」「クーポンももらえてお得」との声が寄せられているという。
調達した資金はサービス開発やチーム体制の強化に充当する。
comveyのシステムを導入したECカートでユーザーは梱包方法をダンボールなど通常の方法にするか、シェアバッグにするかを選択できる。届いたシェアバッグはポストに投函するだけで返却が可能で、返却確認ができたらユーザーはクーポンを獲得できる。
comveyに戻ってきたバッグはクリーニング・修繕を施した後、再びEC事業者へ提供している。シェアバッグを選んだユーザーはごみやCO2排出量の削減に貢献できる上、過剰梱包などのストレスを軽減、クーポンも獲得できるのがメリットとなっている。
サザビーリーグ エーアンドエスカンパニー「agete」のシェアバッグ選択画面
comveyのシェアバッグは、従来のダンボール梱包と比べ、10回の配送で85%以上のCO2排出量を削減できると試算。50〜100回程度リユースすることが可能で、使用限度に達した場合はパートナー企業とともにバッグ素材の95%以上を水平リサイクルし、もう一度シェアバッグの材料として活用される。
シェアバッグのCO2削減効果(LCA算出)
(藤原秀行)※いずれもcomvey提供