東西2カ所体制に移行、医薬品の安定供給体制強化
医薬品や医療機器を手掛けるノボ ノルディスク ファーマは12月16日、物流拠点「大阪物流センター」を大阪府茨木市に開設、2025年2月25日に稼働を始めると発表した。
同社はこれまで埼玉の物流施設1拠点から全国へ医薬品を輸送してきた。大阪物流センターの新設で2拠点体制に移行し、医薬品の安定供給体制強化を図る。
西日本地域に物流拠点を構えることで、同地域への輸送リードタイムをこれまでと比べて1日短縮できると見込む。
同社は言及していないが、三菱倉庫の物流拠点を活用する。
新拠点は共同物流センターとして運用されているため、施設全体で人員および作業手順を共同化することが可能。大阪物流センターに欠員が出た場合や配送量が増加した場合に、同施設内の他の物流センターから人員を投入し、作業量を平準化して運用効率を高められるという。
大阪物流センターは保管エリアに加えて入出庫エリアも含め15~25℃の温度管理に対応している。外部環境からの影響を最小限に抑え、厳格な品質管理を実現する。注射剤などの保冷品も保管エリアと入出庫エリアを含めて2~8℃で管理できる。
さらに、運送会社の拠点が近くに位置しているため道路状況の影響を受けにくく、配送・入出庫作業を計画的に行うことで時間ロスを削減し、「物流2024年問題」解消に貢献できると見込む。
東日本から西日本地域へのトラック輸送頻度が減少することで、年間約415万kmのトラック走行距離、約87tのCO2排出削減をそれぞれ達成できると見込む。大阪物流センターには太陽光発電設備も運用済み。
<施設概要>
名称:大阪物流センター
所在地:大阪府茨木市下井町1番23号
稼働開始日:2025年2月25日(火)
配送地域:西日本地域(東海、北陸、近畿、中国四国、九州、沖縄)
(藤原秀行)