アスエネAPAC、インドネシアのITスタートアップと連携し物流業界で温室効果ガス排出測定サービス普及促進

アスエネAPAC、インドネシアのITスタートアップと連携し物流業界で温室効果ガス排出測定サービス普及促進

脱炭素図る

CO2排出量算定サービス「ASUENE(アスエネ)」などを手掛けるアスエネは12月24日、海外現地法人のAsuene APAC(シンガポール)が、インドネシアのITスタートアップASLI Satu Indonesia(アスリ・サトゥ・インドネシア、ASLI Satu)にASUENEの提供を開始したと発表した。

併せて、同社とパートナーシップ契約を締結、インドネシアの物流・輸送業界の脱炭素化を後押しする。

 
 

インドネシア政府は製造業やエネルギー分野を中心に温室効果ガス削減を推進し、2030年までに29%削減、60年にネットゼロを達成するとの国家目標を設定している。

1万7500以上の島が存在し、輸送手段として陸上輸送が多くを占める一方、フェリーや船舶、航空輸送も重要な役割を担っていることから物流網の複雑性が他国と比べて高いのが特徴。インドネシアの急速な経済成長が進んでいる一方で、現在、物流領域で温室効果ガス排出削減の具体的なガイドラインは明確化されていないため、民間企業が先進的な取り組みを行うことが重要となっている。

ASLI Satuはインドネシアで業界初のマルチモーダル物流プラットフォーム「KADEX」を展開。フェリー、バス、バイク、鉄道といった複数の交通手段を組み合わせ、最適なルート設定による効率的な物流サービスを提供できるよう提案している。

KAI(インドネシア鉄道)、DAMRI(バス輸送)、ASDP(フェリーサービス)などの主要国営企業と戦略的に提携し、広大な国土の中で信頼性の高い物流・輸送サービスを展開している。

ASLI Satuは、物流業界でサステナビリティの推進が競合企業との差別化になると考え、ASUENE導入に踏み切った。ASLI Satuは自社のCO2排出量可視化を図り、物流業務全体でのCO2排出量を把握することでCO2排出量削減へのロードマップを立てられるようにする。

併せて、両社が連携し、顧客を相互に紹介し合うことで、インドネシアの物流・輸送業界でASUENEの普及を図る。

 
 


Setogawa Shu, Manager of Asuene APAC Pte. Ltd.; Ardian Pratama, Managing Director of PT ASLI Satu Indonesia

(藤原秀行)※いずれもアスエネ提供

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