C&Fロジグループ3社、岩手・滝沢で冷凍・冷蔵倉庫完備の物流センターを共同運営へ

C&Fロジグループ3社、岩手・滝沢で冷凍・冷蔵倉庫完備の物流センターを共同運営へ

25年6月竣工予定、北東北エリアをカバー

SGホールディングスグループのC&Fロジホールディングスは1月14日、岩手県滝沢市で新たな低温物流センター「北東北共同センター(仮称)」を開設すると発表した。竣工は今年6月の予定。

新センターはC&Fロジ傘下で主に冷凍食品を取り扱うヒューテックノオリンが主体となり、同じくC&Fロジ傘下で冷蔵温度帯の食品を手掛ける名糖運輸と牛乳や乳製品の入出庫保管・輸配送に強みを持つデイラインの2社と共同で運営する。

複数の事業会社が共同で運営する、冷凍・冷蔵温度帯を兼ね備えた施設はC&Fロジグループでは初という。


完成イメージ

岩手県、青森県、秋田県の北東北エリアはこれまで各事業会社が業務ごとに協力会社へ委託していた。しかし、高齢化などによるドライバー不足や、エネルギーコストなどの上昇による物流コスト自体の高騰が響き、既存業務の拡張や新規業務の獲得に困難が生じ、事業継続もリスクがあり得ることが課題となっている。

「物流2024年問題」を受け、宮城県など南東北エリアの自社拠点から、北東北エリアの納品先へ個々に届けることが難しくなり、場所によっては途中で中継し、ドライバーを交替して配送するケースも出ている。

諸問題を解決するため、グループで同じ課題を抱えるヒューテックノオリン、名糖運輸、デイラインの事業会社3社が共同で運営し、それぞれの取り扱い品目に合った、冷凍・冷蔵・常温の3温度帯の保管機能を持ち、北東北エリアの納品先への配送機能と南東北エリアからの中継機能を持つ新たな自社施設の設置に踏み切る。

C&Fロジは3社それぞれの温度管理や品質管理のノウハウを集約し、低温物流で従来にない新たな価値を提供することが可能になると想定している。

新センターの業務は、これまで取り扱いがあった冷凍食品やチルド食品の保管業務および共同配送業務、病院施設への食材の配送に加え、新たにSGホールディングス傘下の事業会社と協業し、同エリアの特徴のEC向け農畜産物の保管や輸送業務、高齢者世帯に向けた宅配関連業務、厳格な温度管理が必要な医薬品輸配送関連業務などに拡張していくこともできると見込む。

東北自動車道の盛岡ICから約10分と至近。自然冷媒を使用した冷凍機の採用や、全館LED照明とするなど、自然環境にも配慮する。

新拠点の概要

名称

(仮称)北東北共同センター

所在地

岩手県滝沢市大釜風林

敷地面積

12,686

延床面積

6,222

構造

一部2階建 1

保管能力

冷凍倉庫 約1,800パレット
冷蔵倉庫 約730パレット
常温倉庫 約100パレット

主な設備

ドックシェルター16基、自然冷媒冷却システム、
全館LED照明、
保有車両(中型・大型合わせ) 15台(予定)

竣工

2025年6月(予定)

(藤原秀行)※いずれもプレスリリースより引用

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