【災害】新潟・山形の地震で貨物列車運休や道路の通行止めなど発生

【災害】新潟・山形の地震で貨物列車運休や道路の通行止めなど発生

海事・物流関係は大きな被害情報なし【19日午後10時時点】

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6月18日夜に山形県沖を震源として起きた地震は新潟県村上市で震度6強、山形県鶴岡市で震度6弱を観測するなど、広い範囲で大きな揺れを記録した。一夜が明け、貨物列車が運休となったり道路が通行止めになったりしたほか、各地でこれまでに20人以上が負傷するなど被害状況が明らかになってきた。ただ、国土交通省などによれば、19日夕方時点で海事や物流関係の大きな被害に関する情報は確認されていない。

 
 

国交省東北運輸局が19日午後5時の段階でまとめたところによると、港湾運送関係で日本通運(酒田、秋田の両支店)、酒田海陸運送、秋田海陸運送、能代運輸の4社にヒアリングした結果、いずれも被害はないという。東北6県のトラック運送事業者にも被害は見られない。また、秋田と山形両県の倉庫事業者や冷凍・冷蔵倉庫事業者も同様に、特段被害の報告は寄せられていない。

新潟、山形、石川の各県日本海沿岸に出された津波注意報はいずれも19日午前1時すぎに解除された。各地で微弱な津波が観測された。

気象庁は「過去の事例では、大地震発生後に同程度の地震が発生した割合は1~2割ある」として、揺れの強かった地域では地震発生から1週間程度、最大震度6強程度の地震に注意するよう呼び掛けている。「特に今後2~3日程度は、規模の大きな地震が発生することが多くある」という。

JR東日本によると、19日午後7時現在、羽越本線の村上~鶴岡駅間の上下線で依然運転を見合わせているほか、鶴岡~酒田駅間の上り線で一部列車が運休。駅設備が一部損傷するなどした。新幹線は地震発生直後から東北、山形、秋田、上越の各新幹線で安全確認のため運転を見合わせたが、いずれも19日は始発から平常通り運転している。

高速道路は地震発生直後、山形道の湯殿山IC~鶴岡JCT、日本海東北道の鶴岡JCT~坂田みなとICで通行止めとなったが、東日本高速道路(NEXCO東日本)によれば安全が確認されたため解除した。国交省によれば、19日午後1時半までに、村上市の国道345号で落石があったことが確認されたほか、都道府県・政令市道でも新潟県内の1区間で落石が起きた。高速道路や直轄国道では被災箇所は見つかっていない。

JR貨物によれば、19日午前7時の段階で東京・隅田川~秋田・大館間など10本以上が同日発の運休を決めた。併せて日本海縦貫線下りの18日新潟ターミナル発札幌ターミナル行きが約11時間遅れる見込みとなるなど、多くの列車で遅延が生じている。

 
 

国交省によれば新潟や庄内、福島、秋田、佐渡の各空港は19日朝の時点で異常は特段見つかっておらず、いずれも通常通り運営する予定。国交省や新潟県によると、18日午後11時5分に新潟港を出発予定だった北海道・苫小牧港向け新日本海フェリーは一時出港を見合わせ、乗客はターミナルに避難。その後、約1時間遅れて19日午前0時10分にあらためて出発した。

東北電力によれば、新潟と山形両県で延べ9232戸が停電したが、19日午前7時前に全て復旧した。

(藤原秀行)

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