大成ロテックと日野、自動運転車両活用した道路舗装の耐久性評価施設実現で連携

24時間連続稼働で試験時間短縮目指す

大成建設グループで道路舗装を手掛ける大成ロテックと日野自動車は2月6日、次世代道路技術の早期実装に向け、連携を開始したと発表した。

大成ロテックは、新たな舗装技術の研究･開発から実用化･普及までの期間を大幅に短縮し、カーボンニュートラルや長寿命化などに資する舗装技術を早期に社会実装することを目指し、福島県田村市に民間企業としては初めて、舗装の耐久性を短期間で評価する走路（舗装評価路）を建設した。

　
　

日野はCASE（自動運転などの先進技術）を活用し、舗装評価路で自動運転荷重車両（自動運転「レベル4」相当）の無人走行試験を開始した。

両社は舗装評価路で自動運転荷重車両の運行テストを重ね、2025年夏ごろをめどに5台の自動運転荷重車両の無人運行による舗装の耐久性試験を実施することを目指す。5台の自動運転荷重車両による24時間連続稼働は国内で初めてという。実現すれば耐久性試験の時間をより短縮できると見込む。

【研究施設の概要】
所在地：福島県田村市常葉町山根字宇藤1-9
敷地面積：約14.4ha

施設のレイアウト（イメージ）

今回使用する自動運転荷重車両は、ベース車両の大型トラック「日野プロフィア」に自動運転技術を搭載し、舗装評価路を時速40kmで走行する。

自動運転荷重車両の走行位置や経路を高性能センサーのLiDAR、GNSS（測位衛星システム）からのデータ、カメラを組み合わせて把握し、通信による制御で安全な車間距離を保ち、人や障害物を検知すると停止する。

　
　

トラックヤードからの入退場（舗装評価路からトラックヤード内部まで）の過程は自動運転で移動する。

自動運転荷重車両

（藤原秀行）※いずれも両社提供