南日本運輸倉庫、ベトナムで生鮮品鮮度保持の実証実験開始

南日本運輸倉庫、ベトナムで生鮮品鮮度保持の実証実験開始

DENBA DISSの独自技術活用、国内流通の安定化や輸出拡大後押し図る

南日本運輸倉庫は3月24日、ベトナム北部を中心に商船事業・港湾開発・不動産事業などを手掛けるSAODO GROUP(サオ・ド・グループ)傘下でハイフォン港の開発・管理運営と港湾業務に付随する輸送・保管・保税サービスを展開するHi Phong Port Services(ハイフォン・ポート・サービシーズ、HPS)、南運輸倉庫グループのDENBA DISS(デンバダイス)の両社と連携し、生鮮品の鮮度保持実証実験を始めると発表した。

3社間で合意書を3月14日に締結した。

 
 

DENBA DISSは南日本運輸倉庫が、生鮮食品をマイナス温度帯で冷凍させずに鮮度を保つ独自の保存システムを手掛けるDENBA JAPAN(デンバジャパン)と設立した合弁会社。


締結式に参加したHPSのLe Hong Cam社長(左)と南日本運輸倉庫の大園圭一郎社長

ベトナムは経済成長の柱として、農業の発展により品質の高い生鮮品などの国内流通の安定化と輸出拡大を図っているが、収穫した農作物を保存するインフラ整備が遅れており、生鮮品の流通に関する制限や生鮮品の廃棄処分が大きな課題となっている。

従来の保存方法では安定した生鮮品の供給ができず、価格が安定しないため、生産者・消費者の双方が厳しい状況に直面している。

こうした状況を改善するため、DENBA DISSが提供する鮮度保持技術を活用できるよう、実証実験に踏み切ることにした。

今後は2℃、5℃、8℃、-25℃の4温度帯で様々な生鮮品の鮮度保持に関する実証実験を展開。今年8月ごろをめどに実証実験の結果を取りまとめ、今後の事業展開を3社間で協議する予定。

 
 


DENBA技術を搭載した冷凍・冷蔵保管スペース(いずれも南日本運輸倉庫提供)

(藤原秀行)

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