自動運転トラック開発のロボトラック、東大系投資事業会社などから3億円調達

自動運転トラック開発のロボトラック、東大系投資事業会社などから3億円調達

東京~名古屋間で実証実験へ

自動運転の大型トラック開発を手掛けるロボトラック(東京都中央区新川)は3月31日、東京大学系の投資事業会社などから計3億円を調達したと発表した。

東京大学協創プラットフォーム開発、ベンチャーキャピタルのPKSHA Technology CapitalとMK Capitalが共同運営する投資ファンド「PKSHAアルゴリズム2号ファンド」、AIS CAPITALなどを引き受け先とした第三者割当増資を行った。

 
 

ロボトラックは2021年に自動運転企業として米国で初めて上場、世界で初めての自動運転トラックによる完全無人走行テストに成功したTu Simple(トゥーシンプル)の共同創業者が24年に設立した。

ロボトラック創業者の吴楠(Nan Wu)氏は早稲田大学の研究助手、客員准教授を経てTusimpleのトラック自動運転システム開発を牽引。Tu Simple日本法人の代表取締役を務めた。

Tu Simpleが自動運転トラック開発から撤退、別の業態に転換したのに伴い、新たにロボトラックを創設した。


実験用車両

今後は新東名高速道路の駿河湾沼津SA~浜松SA間の100kmで自動運転トラック走行の実証実験を重ね、段階的に走行区間を拡大し、今年11月には東京~名古屋の区間(約300km)で「レベル4」相当(特定の条件下での完全無人運転)の実証実験を行う予定。

26年中には東京~大阪の区間(約600km)を対象としたレベル4相当の実証実験を経て、東京~名古屋の区間でレベル4の完全無人運転実証実験を実施することを計画している。

 
 

幹線物流の効率化に向け、トラクターヘッドを自動運転システムの対応車種として追加実現を目指す。物流事業者と連携した実証実験の実施や、量産化を目指すためのインフラ関連企業との連携強化も念頭に置いている。


今年2月に実施した新東名高速道路の駿河湾沼津SA~浜松SA間 自動運転トラック走行テストの様子(いずれもロボトラック提供)

(藤原秀行)

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