9.8万㎡、複合用途開発を実現
三井不動産は5月8日、茨城県つくばみらい市で新たな物流施設「三井不動産ロジスティクスパークつくばみらい(MFLPつくばみらい)」が4月30日に竣工したと発表した。
建物外観
地上5階建て、延床面積は9万7972㎡。常磐自動車道の谷田部ICから約4.0km、圏央道のつくば西SICから約3.6km。国道354号線へのアクセスも可能。常磐道を利用し東京都心まで約1時間30分程度で到達できるため、東北エリアへの配送にも対応できると見込む。
圏央道を利用することで関東近郊を含めた広域をカバーできると想定している。
ランプウェイを設置し、各階トラックバースは45ftコンテナ車両やロングウィング車が接車できるようにしている。1階倉庫の積載荷重を2.0t/㎡確保しており、重量物などさまざまな保管ニーズに対応する。
垂直搬送機の将来対応を行っており、保管荷物の動線をフレキシブルに設定できる。BCP対応として、72時間対応の非常用発電を取り入れている。
三井不動産初の取り組みとして、トレーラーとトラックを連結したダブル連結トラックが敷地内で走行・転回可能なスペースを新たに整備している。ドライバー不足が予想される中、1台で通常のトラック2台分の物量を輸送することが可能になり、輸送効率を向上させることで、2024年問題に対応した施設にしていきたい考え。
併せて、ドライバー専用のラウンジを、施設とは別棟でトラック待機場付近に設置。ソファー席やリクライニングチェア、カフェカウンターなどに加えて、シャワールームやトイレも用意している。全20台のトラック待機場と合わせて、ドライバーがリラックスした状態で快適に休憩ができるよう努めている。
ダブル連結トラック荷さばきエリア
通常MFLPで開発する建物用途の倉庫(倉庫業を営む倉庫)用途に限らず、倉庫内の一部を駐車場(自動車車庫)用途・部品などの組み立ても行うことができる工場用途に変更を行う予定。
外装は、県道沿いのランプウェイ部分を活かしたデザインを施し、トップレールとライン照明を組み合わせたダイナミックかつ夜間にも存在感のあるファサードを実現できたとみている。
屋上に設置した約1600kWの太陽光パネルを館内消費で利用する予定。事務所・ラウンジに人感センサー付き空調を導入することで、エネルギーロスを減らしながら快適な空間を提供できるよう配慮している。
敷地内に4台分のEV(電気自動車)充電器を設け、EV車での来館にも対応。最高ランクの『ZEB』認証を取得し、CASBEEAランクを得るとともに、BELSは星6つを獲得した。
■施設概要
名称 |
三井不動産ロジスティクスパークつくばみらい(MFLPつくばみらい) |
所在 |
茨城県つくばみらい市台字西ノ内1801番1 |
敷地面積 |
41,789.89㎡ |
延床面積 |
97,972.24㎡ |
規模・構造 |
5階建て・シングルランプ・柱RC梁S造 |
設計者・施工者 |
JFEシビル株式会社 |
竣工 |
2025年4月30日 |
■位置図
<広域図>
<詳細図>
(藤原秀行)※いずれも三井不動産提供