アジア太平洋の物流セクター脱炭素化推進目指す
商船三井系のコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)、MOL PLUSは5月15日、次世代型蓄電池「バナジウムレドックスフロー電池」の開発を手掛けるシンガポールのスタートアップVFlowTech(Vフローテック)に出資することを決めたと発表した。具体的な出資額は開示していない。
VFlowはシンガポールの南洋理工大学からスピンアウトして発足した。同大学の研究結果を活用し、バナジウムレドックスフロー電池の普及を目指している。
VFlowの蓄電池はレドックスフロー電池が持つ長寿命・高い安全性といった特長に加え、独自に開発したバッテリー構造・マネジメントシステム(BMS)を採用することで、高いエネルギー蓄電効率と低コスト化を実現できるとみている。
MOL PLUSとVFlow、別の商船三井グループ企業の3社は2024年10月に覚書を締結済み。アジア・太平洋地域におけるバナジウムレドックスフロー電池の物流業界への導入推進で協業しており、今回の出資で取り組みを強化したい考えだ。
<出資先概要>
会社名 |
VFlowTech Pte Ltd. |
代表者 |
Dr. Avishek Kumar |
設立 |
2018年 |
本社所在地 |
シンガポール |
事業内容 |
バナジウムレドックスフロー蓄電システムの開発・製造 |
ホームページ |
インドのVFlow製造工場(左)とバッテリー(いずれもMOL Plus提供)
(藤原秀行)