米ブルーヨンダーの成長基盤確立が課題に
パナソニックコネクトは7月30日、樋口泰行CEO(最高経営責任者)(67)が2026年3月31日付で退任し、後任にケネス・ウィリアム・セイン執行役員シニア・エグゼクティブ・ヴァイス・プレジデントが4月1日付で昇格する人事を正式発表した。
樋口氏は4月1日付でシニア・エグゼクティブ・アドバイザーとなり、顧問的な役割を果たす予定。
セイン氏(パナソニックコネクト提供)
樋口氏は日本ヒューレット・パッカード社長、日本マイクロソフト社長などを経て2017年、パナソニックコネクトの代表取締役専務執行役員に就任。併せて、パナソニックコネクト前身のコネクティッドソリューションズ社(パナソニック社内カンパニー)の社長にも就任した。
製造業や物流業向けの業務効率化支援などに注力し、24年度(25年3月期)は売上高が約1兆3300億円と過去最高の業績を達成した。
業容拡大のため、21年にサプライチェーン運営効率化支援ソフトウエア大手の米ブルーヨンダーを買収。樋口氏が交渉を主導した。パナソニックコネクトと連携し、物流の効率化サポートを強化しているが、まだ想定したほどの収益には到達していない。
セイン氏は米ボーイングなどを経て2019年にナソニックグループで航空機システムを手掛けるパナソニックアビオニクスのCEOに就任した。今後はセイン氏が軸となり、ブルーヨンダーの成長基盤を確立していくことを目指す。
(藤原秀行)