3分で大型トレーラ(28パレット積載)分の作業完了
オークラ輸送機は8月1日、サントリーグループのサントリープロダクツが運営している「サントリー天然水」の最新鋭生産拠点「北アルプス信濃の森工場」(長野県大町市)の出荷ヤードにトラックへのパレット自動積み込み装置「トラックローダVL-5」を4台納入、本稼働を開始したと発表した。
出荷ヤードで4台が稼働する「トラックローダVL-5」
信濃の森工場は年間最大3300万ケースの生産能力を備え、サントリーグループとしては「DXによるスマート化の追求」「CO2排出実質ゼロの実現」「自動化技術による省人化の推進」の3点をテーマに掲げて取り組む次世代モデル工場と位置付けている。
今回VL-5の採用を決めたのは「自動化技術による省人化」が狙い。構内物流のボトルネックとなっていた大型トラックへの積み込み作業を省人化させることを想定している。
北アルプスが望めるサントリー天然水 北アルプス信濃の森工場
VL-5は自動倉庫から出てくる製品パレットをストレージ部(駆動ローラコンベヤで構成)で1車分ため置き、トラック(荷台にフリーローラ装着)後部から一挙に送り込むローディング装置。ストレージ部はリフタで上下動し、タッチパネル操作で荷台の高さとレベル合わせができるため、パレットはスムーズに荷台のローラ上に乗り移り、走行できる。
積み込みに伴い、荷台は微妙に沈下するが、車両後部に設置した沈下防止リフタが作動し、一定の高さを維持できるようにしている。
ストレージ部をレベル調整するリフタ
28パレットをすき間なく積み込める
荷台の高さを一定に保持する沈下防止リフタ
信濃の森工場は、配送を運送事業者に委託し、28パレットが積載できる大型トレーラで出荷している。他工場では、フォークリフトで1車両当たり約30分かけて積み込んでいるが、VL-5は3分で完了できるという。
(藤原秀行)※いずれもオークラ輸送機提供