東レとT2、自動運転トラックによる石油化学品の幹線輸送実証開始

東レとT2、自動運転トラックによる石油化学品の幹線輸送実証開始

カーボンニュートラル目指し低炭素燃料も試験利用

東レとT2の両社は9月10日、関東~関西の高速道路一部区間で、9月16日にT2の自動運転トラックを活用した幹線輸送自動化の実証を開始すると発表した。

運行区間は東名高速道路の綾瀬スマートIC(神奈川県)から新名神高速道路の茨木千提寺IC(大阪府)までの約440kmを想定。2026年4月までに計4回の実証を計画している。



T2は27年からの「レベル4」自動運転(特定条件下での完全無人運転)トラックによる幹線輸送の開始を目指して、今年7月に「レベル2」自動運転(ドライバーが同乗し、有事の際に運転をすぐ代わることができるよう待機する)トラックによる商用運行を始めており、今回の実証も同じくレベル2自動運転で、東レ千葉工場から関西の物流拠点の澁澤倉庫茨木営業所までの区間で、東レ製品のABS樹脂「トヨラック」を運ぶ。

さらに、T2が石油業界7社と合意したカーボンニュートラル燃料の利用拡大を目指す枠組みを活用し、軽油にバイオディーゼル燃料を5%未満混ぜた「B5軽油」を宇佐美鉱油と三和エナジーから、廃食油や廃動植物油脂を主な原料とし、CO2排出量を実質100%削減可能な次世代の軽油代替燃料として期待される「リニューアブルディーゼル燃料」を伊藤忠エネクスから供給してもらい、利用する。

今回の取り組みは東京都の「GX関連産業創出へ向けた早期社会実装化支援事業」に採択され、T2が東京都から支援を受けながら、25年より上記の燃料を試験的に使用し、給油オペレーションの改善活動につなげていくことを目指す。


B5軽油


リニューアブルディーゼル

(藤原秀行)※いずれも両社提供

テクノロジー/製品カテゴリの最新記事