物流・不動産領域で親和性高いと判断、協業を検討へ
三菱倉庫系CVC(コーポレートベンチャーキャピタル)のMLCベンチャーズは11月27日、運用するファンド「MLCイノベーション1号投資事業有限責任組合」を通じて、電動キックボードなどのシェアリングサービスを展開しているLuup(ループ)に出資したと発表した。
Luupは同日、エクイティおよびシンジケート方式のグリーンローンによるデットファイナンスで総額44億円の資金を調達したことを開示しており、MLCベンチャーズも参加した。
他にはエクイティでアイティーファーム、SMBCベンチャーキャピタル、大阪メトロ(Osaka Metro)、りそなアセットマネジメントなどが、デットファイナンスは三井住友銀行、みずほ銀行、商工組合中央金庫(商工中金)がそれぞれ名を連ねている。
MLCベンチャーズは出資の背景について、Luupが推進するマイクロモビリティシェアサービスは都市内の移動利便性向上や街区の回遊性創出などを通じて三菱倉庫グループが展開している不動産事業と高い親和性を有しているほか、Luupの事業を支える運用体制はモビリティの安定提供の観点から物流・サプライチェーンの概念が中核にあり、長年培ってきた物流オペレーションとの親和性も極めて高いと判断したことを挙げている。
今後、倉庫アセットや物流関連機能とモビリティサービスとの親和性を踏まえ、Luupの事業拡大やネットワーク運用を支える活用の在り方について検討するほか、不動産事業でもタッグを組んで協業することを視野に入れている。
(藤原秀行)



