東北道ICに隣接、「2024年問題」対応に配慮
プロロジスは12月18日、岩手県金ケ崎町で開発してきたマルチテナント型物流施設「プロロジスパーク北上金ケ崎」が竣工したと発表した。
地上2階建て、延床面積は約5万5000㎡。現時点で賃貸面積の75%で契約を締結済みという。隣ではBTS型の「プロロジスパーク北上金ケ崎2」を建設することを決めている。

「プロロジスパーク北上金ケ崎」。手前のスペースでは「プロロジスパーク北上金ケ崎2」の開発を準備している
東北自動車道の北上金ヶ崎ICに隣接。国道4号や秋田自動車道、釜石自動車道にも近接している。

東北各地域へアクセスしやすく、盛岡市へ約60分、仙台市へ約90分、秋田市へ約120分で到達できる。「物流2024年問題」への対応として、東北全域にアクセスしやすいエリアへの注目が高まっている上、BCPの観点から拠点の分散化の必要性が見直されていることを受け、ニーズが見込めると期待している。

1・2階を縦に一体利用できるメゾネット型として設計し、保管効率を高めている。荷物用エレベーターを備え、迅速な荷さばきをサポートするとともに、将来の垂直搬送機の追加にも対応可能にしている。
1階には建物内部を通る2つの車路に沿って着車できる高床式トラックバースを設け、天候に左右されないスムーズなアクセスと荷さばきを可能にしている。敷地内動線は全ルートで一方通行を基本とし、安全性と機動性の向上を図っている。
降雪時にも安全で効率的なオペレーションを確保するため、施設側で除雪サービスを提供し、施設の雨どいには融雪ヒーターを整備。雪置き場は外構スペースの利用を妨げない位置に設ける。
全長約280mという施設の特性に合わせ、1階それぞれの専有部の事務所横にラウンジと給湯スペースを配置している。入居企業スタッフの移動負担を避けるため、共用ラウンジはあえて設けず、来客対応や休憩に適した環境を各区画内で完結できるよう整えている。
セキュリティーの面では常時有人警備を実施し、24時間365日にわたり入居企業の事業継続をサポートする。
さらに、サステナビリティー向上の取り組みとして、金ケ崎町の特産品のアスパラガスや、青汁の原料野菜として知られるケールの廃棄物をアップサイクルしたアートワークを施設内に採用している。

「プロロジスパーク北上金ケ崎」に集まった「アスパラガス」の茎部分

当初は廃棄予定だったが、プロロジスがアップサイクルし、施設内のアートワークとして活用した
|
名称 |
プロロジスパーク北上金ケ崎 |
|
所在地 |
岩手県金ケ崎町六原土井道合、後平地内 |
|
敷地面積 |
78,484.31㎡(23,741.50坪) |
|
延床面積 |
55,112.26㎡(16,671.46坪) |
|
構造 |
地上2階建て、鉄骨造 |
|
着工 |
2024年6月 |
|
竣工 |
2025年12月 |
(藤原秀行)※いずれもプロロジス提供









