親子上場「欧米でも事例たくさんある」
ソフトバンクグループの孫正義社長は8月7日、東京都内で開いた2020年3月期第1四半期(4~6月)決算説明会で、傘下のヤフーが資本・業務提携しているアスクルの定時株主総会で岩田彰一郎社長と独立社外取締役3人の再任に反対、事実上解任したことについて「社外役員の増員や少数株主の保護はガバナンスの面から重要だ。裏で糸を引いたり忖度させたりした覚えはない」と述べ、自身の関与を否定した。
ソフトバンクグループは8月2日、孫社長個人としてはヤフーの手法には反対の意見を持っているとした上で「執行部の判断に任せる」とのコメントを発表していた。
孫社長はまた、ヤフーとアスクルの対立に絡んで、親会社と子会社が同時に株式上場する「親子上場」をコーポレートガバナンスの面から問題視する意見が出ていることに対しては「欧米でも禁止されていないし、事例はたくさんある。投資したくない人はしなければいい」との見解を示した。ソフトバンクグループとソフトバンク、その子会社のヤフーはいずれも上場している。
(藤原秀行)