先行開発分含め29棟に
プロロジスは2月19日、茨城県古河市の北利根工業団地で、危険品を保管する「HAZMAT倉庫」10棟などで構成する物流施設「プロロジスパーク古河7」の竣工式を行った。先行開発した分も含めると、同エリアのHAZMAT倉庫数は計29棟で国内最大級となる。
「古河7」は地理的に関東圏の中心部に位置し、空港や港湾、高速道路などへのアクセスに強みを持つ。さまざまな用途に対応可能な物流施設として開発を進める「プロロジス古河プロジェクト フェーズ2」(総敷地面積約17万7000㎡)エリア内に位置している。

「プロロジスパーク古河7」(右手前の黄色く囲っている10棟)(プロロジス提供)

工業専用地域での立地により、エリア計29棟の集積を可能にしたHAZMAT倉庫群
鉄骨の平屋建てHAZMAT倉庫10棟と、入居企業が利用可能なシェアオフィスを含む管理棟で構成。総延床面積は約1万1800㎡、1棟当たりの床面積は998.4㎡。天井高は最も低い地点でも5mを確保した。床荷重は1㎡当たり1.5tと標準的な機能を確保。移動ラックなどのマテハン導入に対応している。
賃貸型のHAZMAT倉庫は、リチウムイオンバッテリーや化粧品、アルコール類などの危険物に該当する商品の流通量増加に加え、企業のコンプライアンス意識の高まりとも相まってニーズが高まる一方、供給量は不足している。特にドライ倉庫と近接した物流拠点は希少性はさらに高まる。

「古河7」HAZMATの印象的な意匠。古河藩主・土井利位が著した日本初の雪の結晶を観察した図鑑「雪華図説」に着想を得た六角形のデザインをベースにしている(プロロジス提供)

管理棟のシェアオフィス利用イメージ(プロロジス提供)
プロロジス古河エリア内は、BTS型物流施設の集積パークとして先行開発した「フェーズ1」で、既にHAZMAT倉庫が10棟稼働済み。古河7の竣工に伴い、「フェーズ2」でも計19棟が誕生した。古河7に隣接するマルチテナント型物流施設「古河4」と一体的に運用することで、タイムロスの少ない物流動線を実現している。
竣工式後のメディア向け内覧会で、同社の山田御酒会長兼CEO(最高経営責任者)は「(危険物を扱える倉庫の併設数が制限される準工業地域とは違い)工業専用地域の特性を生かし、HAZMAT倉庫の集約が可能になった」と説明した。
ドライ倉庫との一体運用を視野に入れ、安全設備面でも全棟で高性能の泡消火設備を採用。泡消火設備は一部の金属や水分と激しく反応する保管品以外の危険物に幅広く対応するという。また、保管品の液漏れに備え、床面中央から壁面に向かって緩やかな勾配を設けている。各棟はウイング車が接触できる奥行き5mのひさしも備えており、雨天時の荷降ろし作業もスムーズに進められるよう配慮している。
今後の物流施設の展開について、山田氏は「人の採用などに悩まなくていい物流拠点が欲しいというのがクライアントの切なる声になってきている」と指摘。「こうした動きに応えるには建物だけ作ればいいのではなく、荷主や3PL事業者と一体となって作りこむBTS型の倉庫が必要になる」とのビジョンを示し、BTS側施設にも注力する従来の姿勢を継続する意向をあらためてアピールした。

床面中央から壁面までわずかな勾配がつけられるなど、きめ細かな安全設備がなされている

会見する山田氏
(佐久間修志)












