SBSグループ、中部エリアで3・5万坪の物流施設開発を検討

SBSグループ、中部エリアで3・5万坪の物流施設開発を検討

東名阪サービス網拡充し大規模3PL案件への対応力強化狙う

SBSホールディングスの鎌田正彦社長は8月9日、東京都内の本社で開いた2019年12月期の中間決算説明会で、グループの物流施設に関し、今後19~23年度の5年間に延べ床面積で約15万7000坪を増床する方針を明らかにした。

このうち、中部エリアで新たに3万5000坪の物流施設を開発する方向で検討していると説明した。鎌田社長は「東名阪のサービス網を拡充し、大規模な3PL案件への対応力を高める」と狙いを説明した。


決算説明会に臨む鎌田社長

約100億円を投じて今年3月に大阪市で完成したSBSロジコムの「南港物流センター支店」(延べ床面積1万8535坪)は、ドラッグストアや百貨店、ワイン・食品輸入卸販売などの利用を獲得し、稼働率は95%超に達していると強調。「今年の秋にはほぼ満床となる見込みだ」と語った。神奈川の「新杉田物流センター」の約2700坪に続いて、ファインワイン保管に最適な定温庫約800坪を導入したという。

また、千葉県野田市で開発を進めている「(仮称)野田瀬戸物流センター」の進捗状況を報告。敷地内で隣接するA棟(延べ床面積約4・8万坪)とB棟(約3・2万坪)で合計約8万坪を計画しており、物流事業者が自社開発する物流施設としては国内屈指の規模になる見込みと語った。完成はA棟が22年下期、B棟が23~24年とみている。鎌田社長は「既にEC通販企業から引き合いがある」と感心の高さをアピールした。


「(仮称)野田瀬戸物流センター」の完成イメージ(SBSホールディングス資料より引用)※クリックで拡大

このほか、物流事業の取り組みとして、EC通販業向けの宅配エリアを名古屋や上越、東北に拡大し、複数の顧客企業の業務を手掛けていることを明らかにした。動態管理システムを導入し、グループ全体で配送車両の稼働状況を共有、相互活用を促進しているという。

(藤原秀行)

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