物流施設空室率、近畿圏は2年半ぶりに10%下回る

物流施設空室率、近畿圏は2年半ぶりに10%下回る

CBREが1~3月期市場動向調査(後編)

シービーアールイー(CBRE)は4月26日、全国の賃貸物流施設市場の動向に関するリポートを公表した。

2019年第1四半期(1~3月)の大規模なマルチテナント型物流施設の平均空室率は近畿圏が前期(18年10~12月)比3・9ポイント低下の9・1%だった。10%を下回るのは16年第3四半期(7~9月)以来、2年半ぶり。

今期に完成した2棟のうち1棟が満床で稼働、もう1棟も高い入居率で完成した。他にも空室の期間が長引いていた物件のうち2棟が満床となるなど、空室消化が広い範囲で進んだ。

現状は5000坪以上空きスペースがあるのは4棟にとどまり、まとまった面積が欲しい企業が今後完成する予定の物件を具体的に検討するケースが増えているという。「一部ではテナントが決まるペースが速まり、神戸市内陸部の新興立地で今後完成する物件にもテナントの引き合いが予想以上に集まっている」と指摘した。

第3四半期の空室率は7・3%までさらに低下すると分析。向こう2四半期の新規供給が現時点で4万9000坪と、前年同期の6万7000坪から2割強減ることが背景にあると説明している。

一方、今期(1~3月)の実質賃料は1・1%アップし、坪当たり3570円。CBREは「大阪から京都にかけての内陸部の開発物件は依然希少のため、賃料水準の低い郊外の新規供給が加わるにも関わらず、今後もわずかながら上昇する見込み」とのシナリオを想定している。


近畿圏の需給バランス推移

中部圏は来期に過去最大の供給見込む

中部圏は、1年ぶりに新規供給があり、名古屋市中心部で延べ床面積約1万7000坪の施設が完成。空きスペースは残っているが引き合いは順調という。空室率は3・5ポイント上昇し8・1%となったが、実質賃料も0・6%アップし3570円。

前述の新規案件完成に加え、物流適地での物件不足感が根強いことも賃料を押し上げたとみられる。

第2四半期にはエリア最大の物件が三重県で完成予定となっているのをはじめ、四半期としては過去最高の5万8000坪が新たに供給される見通し。その影響で来期は空室率が14・4%まで上昇するとみている。

調査対象のマルチ型施設は近畿圏が大阪、兵庫、京都の2府1県を中心とした延べ床面積1万坪以上の40棟、中部圏が愛知県を中心とした5000坪以上の22棟。


中部圏の需給バランス推移
(いずれもCBREリポートより引用)

(藤原秀行)

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