東京~伊豆諸島結ぶ3隻に20日間
国土交通省関東運輸局は10月2日、東京と伊豆諸島間の定期船を運航している東海汽船に対し、乗組員が酒気帯びの状態で航海当直に当たるなど複数の法令違反があったとして、同日付で海上運送法に基づき、船舶の使用停止命令を出した。
対象は東京~八丈島間などを結ぶ大型船「橘丸」、東京~大島~神津島などで航行している高速ジェット船「セブンアイランド結」「セブンアイランド友」の2隻の計3隻。いずれも10月9~28日の20日間、使用停止を命じている。
関東運輸局は今年1~6月、同社への臨時監査を実施。その結果、乗組員が酒気帯び状態で当直の乗務を行ったり、アルコール検査を身代わりで受検したりするなど複数の問題が発覚した。元日の便で乗組員が飲酒するのは慣習となっており、同社の山﨑潤一社長も認識していたという。
使用停止命令は2022年、北海道の知床半島沖で観光船が沈没した事故を受けて新設した。実際に国交省が適用したのは今回が初めて。
関東運輸局は当初、事業停止を命令することも検討したが、伊豆諸島の島民らの生活に大きな影響が出ることなどを考慮し、期限を区切った使用停止命令を選んだ。
既に関東運輸局は飲酒などの問題を踏まえ、今年8月に同社に対し、安全統括管理者と運航管理者の解任を命じるなど行政処分を出していた。
東海汽船は10月2日、「一連の事案を厳粛かつ真摯に受け止め、特別調査委員会による調査結果及び提言を踏まえ策定した改善計画に基づき、再発防止と安全管理体制の抜本的な見直しに取り組んでまいります。お客様をはじめ、東京諸島の皆様、関係者の皆様に、多大なるご心配とご迷惑をお掛けしておりますことを、改めて深くお詫び申し上げます」と謝罪するコメントを発表した。
使用停止命令の対象となっている船舶については、別の船舶で代替輸送を実施するという。
(藤原秀行)











