【独自取材】ホワイト物流の行動宣言、「物流考慮した建築物の設計・運用」は選択ゼロ

【独自取材】ホワイト物流の行動宣言、「物流考慮した建築物の設計・運用」は選択ゼロ

製造業と卸・小売りで共通

政府が物流事業者や荷主企業と連携してトラックドライバーの就労環境改善などを図る「ホワイト物流」推進運動について、ロジビズ・オンラインは9月6日時点で賛同を表明している全国の荷主企業と物流事業者277社・団体が同運動事務局に提出した自主行動宣言を独自に集計した。

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同宣言で必須項目となっている全体の取り組み方針と法令順守への配慮、契約内容の明確化・順守の3点以外に、各社が選択した項目を見ると、主要業種の製造業、卸・小売業のいずれも「物流を考慮した建築物の設計・運用」はいまだゼロだった。

同運動事務局によれば、この項目の具体的内容は「自社が新規に建築する商業施設やオフィスビルについては、国土交通省『物流を考慮した建築物の設計・運用について~大規模建築物に係る物流の円滑化の手引き~』を参考にして設計・運用する」となっている。

手引きでは建築物の駐車ますは十分な大きさを確保することや、駐車スペースの有効高は2トントラックが支障なく出入りできる3・2メートルを想定することなどを盛り込んでいる。建築物周辺の交通渋滞解消や館内物流の円滑化などを図るのが狙いだが、現状では荷主企業の間で「物流を考慮した建築物」という概念がまだ広がっていないことをうかがわせた。

「従業員の引越時期分散への協力」も割合低く

集計は同運動のウェブサイト上で必須項目以外の選択結果を確認できた企業を対象として実施。製造業は118社、卸・小売業は41社だった。製造業は同一グループから複数の企業が宣言を提出しているケースがあるが、グループ企業内でも回答が完全には一致していないため、原則として全て集計対象としている。

物流を考慮した建築物以外に選ばれた割合が低い項目は、製造業が「混雑時を避けた配送」(0・8%)、「(従業員の)引越時期の分散への協力」(同)、「(自社のインターネット通販サイト改良や社宅での宅配ボックス設置など)宅配便の再配達の削減への協力」(1・7%)、「下請取引の適正化」(2・5%)などとなった。

卸・小売業は「船舶や鉄道へのモーダルシフト」(0・0%)、「宅配便の再配達の削減への協力」(4・9%)、「下請取引の適正化」(同)、「引越時期の分散への協力」(7・3%)などと続いた。

(藤原秀行)

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