国交省、「ETC2・0」など活用し21年度スタート想定
国土交通省は10月29日、東京・霞が関の同省内で、社会資本整備審議会道路分科会の基本政策部会(委員長・根本敏則敬愛大教授)を開催した。
国交省は一定の大きさや重量を超える特殊車両が公道を走る際に必要な「特車通行許可」に関し、申請数が増加して審査に時間を要している実態を踏まえ、先進技術を活用した新たな制度の創設を検討していくことを明らかにした。
「ETC2・0」の搭載やOBW(車載型荷重計測システム)による積載重量報告などを条件とし、事前に情報システムへ車両を登録しておけば、それぞれの車両の重量などに応じて国が一元的に通行可能な経路を提示。その経路の範囲内で自由に走行できるようにすることを想定している。手続きを簡素化し、物流の円滑化を後押しするのが狙いだ。
ただ、特に寸法や重量が大きい貨物を運搬する車両については、旧来の許可申請を引き続き義務付ける方向だ。国交省は地方道のデータの電子化、申請・審査システムの能力向上なども併せて進める構え。新制度創設に際しては、一部業務を外部機関にアウトソーシングすることを視野に入れている。
(藤原秀行)