自律飛行で2・5キロメートルを3往復、「目視外」実施
東京都は10月29日、台風19号の影響で浸水、道路が崩落し一部集落が孤立している奥多摩町で、ドローン(無人飛行機)を使い救援物資を輸送した。
ドローン開発の自律制御システム研究所(ACSL)やANAホールディングス、NTTドコモと連携。町内のあらかじめ設定したルート約2・5キロメートルをドローンがGPSなどを活用し、完全に自律制御して計3往復した。同町の日原地区で孤立している住民約100人に歯ブラシや健康補助食品などを届けた。
災害現場で途中のルートに補助者を配置せず、操縦者の目が届かない遠距離までドローンで物資を届ける「目視外飛行」を実施した。
輸送現場を視察した小池百合子都知事は記者団に対し「都としてもこの分野は技術的にも、防災の観点でもプラスになると思う」と述べ、災害時のドローン活用を拡大していくことに前向きな姿勢を見せた。
自律飛行するドローン(東京都撮影動画より引用・ツイッターの東京都庁広報課アカウントで閲覧可能)
(藤原秀行)