東京圏の物流施設空室率、4年3カ月ぶり2%台まで低下

東京圏の物流施設空室率、4年3カ月ぶり2%台まで低下

一五不動産調査・関西圏も16年7月以来の3%と旺盛な需要続く

一五不動産情報サービスは11月29日、2019年10月時点の賃貸物流施設市場の動向に関するリポートを取りまとめた。

東京圏の空室率は前回調査の今年7月から0・6ポイント下がって2・6%だった。2四半期連続の低下で、2015年7月(2・3%)以来4年3カ月ぶりに2%台まで下がった。

関西圏の空室率も1・1ポイント低下し3・2%で、8四半期連続の低下。16年7月(3・6%)以来の3%台となった。東京圏、関西圏ともに旺盛な需要が続いていることをうかがわせた。

調査は延べ床面積、敷地面積のいずれかが1万平方メートル以上の賃貸物流施設が対象。東京圏は東京、神奈川、埼玉、千葉、茨城の1都4県、関西圏は大阪、兵庫、京都の2府1県。調査対象は東京圏が424棟、関西圏が116棟だった。

21年の新規供給は300万平方メートル上回る勢い―東京圏

東京圏は今年8~10月の新規供給が96・6万平方メートルなのに対し、新規需要はさらに上回る107・5万平方メートルで調査開始以来の最大規模を記録した。完成した16棟のうち、12棟が満室で稼働を開始した。

19年のベースでも新規供給が約245万平方メートルで過去最大。20年は現時点で約220万平方メートルを見込むが、一五不動産は「よほどの景気悪化に見舞われない限り、需給悪化には陥らないだろう」と前向きな見方を示している。21年は300万平方メートルを上回る勢いとみている。

坪当たりの募集賃料は3・9%(160円)上昇し4280円となった。


東京圏の空室率の動向(一五不動産情報サービス資料より引用)※クリックで拡大

需給環境が「やや逼迫」ステージに―関西圏

関西圏は空室率が17年10月から2年間、低下し続けているため、一五不動産は「需給環境が『安定』から『やや逼迫』したステージに向かっている」と指摘。8~10月は3棟が完成し、いずれも満床で稼働を始めたという。

19年の新規供給は約35万平方メートルで、昨年実績の約4割にとどまったことも追い風となり、需給改善が進んだ。20年は超大型物件の「ESR尼崎ディストリビューションセンター」(兵庫県尼崎市)の完成が同6月に控えており、一五不動産は「一時的に空室率が上向きそうだが、関西圏全体の需給環境に混乱はなく安定的な推移が見込まれる」との見方を示している。

坪当たりの募集賃料は1・7%(60円)下がって3560円だった。関西圏は17年7月以降、2年にわたって募集賃料の上昇が続いていたが、一服した格好だ。ただ、一五不動産は「今後も安定した需給環境を背景に安定した賃料水準が続く見通し」と分析している。


関西圏の空室率の動向(一五不動産情報サービス資料より引用)※クリックで拡大

(藤原秀行)

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