【動画】オムロンが都心に「リアル工場」再現の自動化技術提案拠点開設、物流も視野

【動画】オムロンが都心に「リアル工場」再現の自動化技術提案拠点開設、物流も視野

国内4カ所目、顧客の機器や部品を持ち込み検証可能に

オムロンは1月22日、工場の製造工程自動化に関する自社の最新技術を顧客に提案する専用拠点「オートメーションセンタ TOKYO(ATC-TOKYO)」を東京・品川に開設した。同日、報道陣に公開した。

日本国内で4カ所目、グローバルでは37カ所目となり、東京が最大規模。AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)などの先進技術を見学できるのに加え、新たな試みとして実際に顧客の製造ラインを再現し、オムロンが抱える制御機器やロボット、センサーなどの膨大な技術を組み合わせながら最適な自動化や効率化のアプリケーションを検討できるのが特徴だ。製造拠点の構内物流やECの物流などへの対応も視野に入れている。



オムロンの制御技術などを体験できるATC-TOKYO

顧客が自社の現場で利用している装置や部品を持ち込んで生産性向上の効果を検証したり、品質検査を行ったりすることが可能な「AUTOMATION LAB CENTER TOKYO POC LAB(POC-TOKYO)」も近隣のビルに併設。技術トレーニングなどの場としても提供する。

面積はATC-TOKYOが約1100平方メートル、POC-TOKYOが約1900平方メートル。同社はATC-TOKYOで製造現場の人員配置効率化などをサポートし、2年間で55億円の受注につなげていきたい考え。ATC-TOKYOは1年間で600社、3000人の来場を見込む。


ロボットがデモを行うPOC-TOKYOのフロア


製造現場の再現や調整が可能


20ほどの部屋を設けて技術の検証などに提供


議論を促す明るいミーティング用スペースを開設

ATC-TOKYO内で同日記者会見したオムロンの宮永裕執行役員副社長(インダストリアルオートメーションビジネスカンパニー社長)は「お客さまと一緒に制御機器などの問題を解決していくのがATC-TOKYOの機能。経営層の方々も含めて来場していただき、新たなソリューションを提供したい」と表明。特定の業界にこだわらず幅広い産業分野に利用を働き掛けていく姿勢を強調した。

同社の福井信二執行役員(インダストリアルオートメーションビジネスカンパニー技術開発本部長)は「社会課題にひも付くような問題を解決していきたい。半日から1日程度、じっくりと議論することも可能」と述べ、人手不足などの課題への対応提案に意気込みを示した。


会見する宮永氏(左)と福井氏

(藤原秀行)

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