第1弾の「相模原」は佐川や西濃と連携し入居企業獲得へ
日本GLPの帖佐義之社長は2月10日、神奈川県相模原市の大型物流施設「GLP ALFALINK 相模原」開発予定地内で記者会見した。
帖佐社長は独自ブランド「ALFALINK(アルファリンク)」を冠した、多様な機能を備えた先進的な大型物流施設について、第1弾となる相模原に続いて関西や中部の両エリアでも開発に取り組んでいることをあらためて説明。「第4弾以降も積極的に進めていきたい。事業機会があれば展開していきたい」と述べ、同ブランドの拠点拡大に強い意欲を見せた。
また、相模原で開発を予定している5棟の総延べ床面積約65・5万平方メートルのうち、賃貸スペースの2割程度でテナントが内定していることを明らかにした上で、残る8割のスペースに関し、1棟目の「相模原Ⅰ」の上層階に設置するトラックターミナルに入居する佐川急便や西濃運輸と連携して利用企業獲得を目指す姿勢を示した。ターミナルが物流施設内に存在することで出荷や集荷の効率化といった効果が見込める点を積極的にアピールする構えだ。
会見後の記念撮影に応じる(左から)西濃運輸の今城典久執行役員神奈川エリア統括マネージャーと中田取締役、ギオンの祇園会長兼社長、日本GLPの帖佐社長、佐川急便の山本執行役員と坂上公彦神奈川支店長
帖佐社長はアルファリンクを冠する物流施設の条件として「厳密に決めているものではないが、私の頭の中では、単一機能を有する物流施設ということではなく、より幅広いサプライチェーンの川上から川下までを包含するような多機能型で、かつ複数棟が1つの敷地内に存在するような大型の開発が1つの要件になってくる」と説明。そうすることで地域に開かれた公共性を持つ施設として運用できるようになるとの見解を示した。
同席した佐川急便の山本将典執行役員営業開発部長は「安定した輸送体制、夜間対応、自動化設備の導入などにより、顧客に付加価値の高いサービスを提供していきたい」と語り、自動仕分け機を導入するなど自動化・省人化を進める姿勢をアピール。
西濃運輸の中田晃取締役は「圏央道開通でこの地域の取扱量が大幅に増えており、相模原の施設内にこれまでの取扱量の約3倍を処理できる拠点を構えて対応する」と業容拡大に自信を見せた。
入居するギオンの祇園義久会長兼社長は「当社は相模原市を地盤として地域密着でサービス展開しており、入居の話は地域内の新設拠点建設が地中埋設物の関係で延期になったタイミングで頂戴した。多品種・小ロットの動きに対応する自動化設備を取り入れ、スーパーマーケット向けの拠点にしていく」と狙いを説明した。
(藤原秀行)