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【独自取材】東証上場物流企業、全体の2割が業績予想を下方修正

【独自取材】東証上場物流企業、全体の2割が業績予想を下方修正

米中貿易摩擦などが影響

ロジビズ・オンラインが、東京証券取引所に上場している主要物流企業の2020年3月期連結業績予想を集計したところ、今年に入って全体の約2割が従来数値から下方修正したことが明らかになった。米中貿易摩擦などが国内外の景気に影を落としていることが響いたもようだ。

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直近では新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大が日本を含む世界経済に打撃を与えるとの懸念が強まっており、今後さらに業績予想を厳しく見直す動きが出る可能性がある。

集計は今年1月末時点で東証の第1部、第2部、ジャスダックの各市場に上場している海運業、倉庫・運輸関連業、陸運業のうち、決算期を3月に設定している72社を対象として実施した。旅客輸送がメーンの鉄道会社やバス会社、航空会社などは除外した。

「想定以上に国際貨物の輸送需要減少」の声も

20年3月期の連結業績予想について、今年1月1日から2月26日の間に修正を開示したことを確認できたのは21社。このうち、売上高と本業のもうけを示す営業利益のいずれか、または両方の予想を直近の公表値より引き下げたのは約7割の15社に上った。この中には、いずれかを下方修正、もう一方の数値は上方修正したケースも含めている。売上高と営業利益のいずれも上方修正したのは5社、営業利益のみ上方修正したのが1社だった。

下方修正した顔ぶれとしては、日本通運やヤマトホールディングス、日立物流、セイノーホールディングス、日本郵船、商船三井などの大手が名前を連ねている。また、海運業の下方修正が多かった。

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理由は「国内における企業収益の下振れなどにより貨物輸送が低迷しており、加えて当初の想定以上に国際貨物の輸送需要が減少している」(日本通運)、「航空運送事業は、米中貿易問題を背景とした輸送需要の低迷が継続し、厳しい状況となる見込み。物流事業も同様に航空・海上貨物の取扱量の減少を見込んでいる」(日本郵船)、「米中貿易摩擦、英国のEU(欧州連合)離脱、中東情勢など、世界経済は依然として不透明な状況にある。当社の主要顧客である電子部品業界において、各種電子機器や自動車などの販売減少を受けて、期初の想定以上に貨物の取扱量が減少している」(アルプス物流)など、経済の不透明さに言及する企業が目立った。

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(藤原秀行)

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